小児科医が母になって「離乳食」について考えた

外来で「離乳食作りが大変」という親御さんの悩みを聞き、

ずっと「ベビーフードをうまく活用して下さいね」と答えてきました。

小児内科という小児科医用の雑誌にもそう書かれてあるし、

厚労省が作成した授乳・離乳の支援ガイドでもベビーフードの活用を勧められているのをいいことに、

実は他にアドバイスする術を知らなかった、というのが本音での、このアドバイスでした。

ただ、世の中には時短調理を進めるための調理器具や具材、レシピがこれだけあるのに、

離乳食作りとなると、「大変ならベビーフード」というアドバイスというのも極端すぎないかな、という気持ちは内心あり、違和感を感じていました。

だって離乳食卒業後の子の食事の相談で、「忙しいときはお総菜でもいいんじゃない?」と言っても、

相談されての第一声として、「毎日の食事にお総菜をうまく取り入れてね」なんて言いません。

まずは「ポタージュスープならどうかな?ハンバーグに野菜を入れてみたら?匂いが嫌なのかな?それとも食感?」など、その子の苦手に応じた方法をお母さん方と考えます。

だったら、「離乳食作りが大変で」という親御さんへのアドバイスも、

まずはこうした工夫を提案した上で、「ベビーフードもありますよ」というのが筋じゃないのかなと思っていたからです。

 

そもそも、ベビーフードの存在を知らない人なんていないわけですから、外来で「離乳食作りが大変で・・・」と相談する時点で、

その親御さんは何らかの理由で、ベビーフードではなく手作りで離乳食を食べさせたいのにうまくいかなくて困っているわけです。

その人へのアドバイスが「ベビーフードを取り入れてね」というアドバイスは、ベビーフードを使う事に抵抗があって、

医師から「使ってもいいんだよ」と背中を押してもらう事を求めている人にとってはベストアンサーであっても、

できるだけ手作りにしたいんだという親御さんに対しては、ニーズに合うものではありません。

簡単かつ栄養満点な離乳食の作り方について、どうアドバイスしたらいいかわからなかった私は、

ため息をつきながら診察室を去る背中をもやもやした気持ちで見送ることしかできていませんでした。

というわけで、

自分が外来でキチンと栄養指導をするために、

離乳食をいかに簡単かつしっかり栄養を確保できるように調理するにはどうしたらいいか、

ということを考えながら、自分の子どもの離乳食作りを進めることになりました。

長女の時は育児の一つ一つに精一杯で離乳食について勉強する余裕もなく、時短調理を考える事で終わってしまいました。

なので、次女の離乳食開始にあたっては、いかに栄養満点な離乳食を作るか、という事がテーマになりました。

≪次回は世界の離乳食事情をお伝えします。≫

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