小児科医が母になって調べた「世界の離乳食事情」

次女の離乳食を作るにあたり、海外の離乳食指導について調べていたところ、面白いことに、離乳食の進め方が国によって異なる事に気付きました。

日本の場合

厚労省の授乳・離乳の支援ガイドでは、
離乳食は生後5~6ヶ月から開始
初期は1日1回で、「つぶしがゆから始め、野菜、慣れてきたらつぶした豆腐・白身魚・卵黄等を試してみる」と記載
生後7~8ヶ月の中期で2回食とし肉類を追加
生後9~10ヶ月の後期で3回食と進め、食材を増やしていくことが書かれてあります。

アメリカ

American Academy of Pediatricsのガイドラインによると、
生後4ヶ月から発達がよければ離乳食を開始
ライスシリアルから始めて野菜、果物、肉と進めるなど、日本での離乳食に比べると開始時期も摂取内容の進め方も早くなっています。
そして、生後18ヶ月までは鉄含有のライスシリアルを食べることが、推奨されています。

肉類の摂取を早くから行う事も、鉄の摂取を進めるためのようです。

日本でも最近、乳児期後期の鉄欠乏が問題視されていますが、アメリカではこの鉄欠乏対策として、鉄欠乏のリスクとなる早産児だけではなく、全児に対して生後4ヶ月から鉄剤の内服を勧められているほどです。

イギリス

British nutrition foundationのサイトを見ると、
生後6ヶ月頃から開始1日1回、野菜や果物、粉ミルクを混ぜたお米から始め、
7-9ヶ月では3回食で鉄分を意識して様々な食事摂取をしましょう、と書かれてあり、
食材の進め方は比較的日本と似ているものの、食事回数は日本よりも早く増やす流れとなっています。
ちなみにイギリスでは、6ヶ月の時点で、手づかみ食べをすることが勧められている点に、文化の違いを感じました。

WHOのガイドライン

WHOのガイドラインでは、
生後6ヶ月頃からの離乳食開始が勧められており、お粥や潰した食物から始めて、家族のご飯をすりつぶした物で続けていき、徐々に固形物を増やしていく食べ方。
回数については、
6~8ヶ月では2~3回食
9ヶ月以降は3~4回食で必要に応じておやつを追加する
という回数の増やし方が紹介されてあります。
そして、生後6ヶ月から、ビタミンA、鉄、亜鉛、カルシウム、ビタミンCが含まれる食事をしっかり摂取していくことが勧められています。
つまり、魚や肉、レバー、野菜です。

 

各国の離乳食の進め方について見ていくと、

実は日本のように初期、中期、後期と食事回数を増やしていくやり方は回数の増え方としてはゆっくりだし、
6ヶ月から離乳食を1回食から開始
8ヶ月で2回食、という流れだと、必要な栄養素を食べさせていくことが難しいことがわかります。
なぜなら、初めての食材は、アレルギー反応が起こった場合を想定して
万が一の時すぐに小児科を受診できるように、平日の昼間に、少量から3日ごとに増量していって食べていくわけです。
でも、お昼寝も多いこの時期の赤ちゃんが、毎回食事の時間に機嫌よく用意したものを食べてくれるとは限りません。
病気にかかるとまた進まなくなり、そうこうしているとあっという間に1~2ヶ月経ってしまい、肉類や魚の摂取がどんどん遅れることになります。

こうしたことを踏まえて、私は、子どもがよだれを垂らしながら私たちの食事を見るようになり、スプーンから水を飲むことができるようになり、体幹もしっかりして支えれば座れるようになった生後4ヶ月後半から、離乳食を開始しました。そして、幸い進みがよかったので、2週間後には2回食、また2週間後には3回食とし、生後6ヶ月になった時にはレバーや肉類もしっかり食べさせられるようになりました。
ただ、アメリカでは鉄剤の内服や、鉄含有シリアルが推奨されている事を知ると、手作りの離乳食で十分な栄養がとれるのか心配になり、作り方や食事内容について考えてみました。
≪次回は離乳食の鉄の摂取量について考えます。≫

※この記事はあくまでも個人の見解であり離乳食の開始時期を早くすることを推奨をするものではございません。
離乳食の開始時期においては赤ちゃんの発達具合や食べる意欲など個人差があります。 

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