【第15話完】あの頃の私がいたから今の私がある・・・我が子が自閉症だと気づいた私の話|NEGIの育児漫画

前回のお話




「子供と一緒に公園へ行く時間をお金で換えるとしたらいくら?」
単純に、過去の子供に会いたいかという意味なら・・・「今の」私は「会いたい」と即答できなかった。きっと会えたとしてもあの頃のたつきは走って行ってしまうから・・・。
でも、私は過去の私に会えたなら言いたい事がある。あの頃、たつきの育て方の正解がわからずとにかく自分に自信がなかった。どうにかしたいのに・・・身近な先輩ママ達も育てた事がなくどうしたらいいのかわからなかった。今思えば、たつきを幸せにしたいが故に母親2年目の私には周りに見本もない育児はとても荷が重く、自信なんて持てるわけがなかった。それでも目の前にいるたつきは変わらず愛らしく、その姿に私は何度も救われた。

たつきとの時間を大切に過ごした。お金で買う必要もないくらい、あの頃の記憶を沢山の写真にも残せた。私は私という母親だった。あの頃の私がいたから今の私がある。「よく頑張ったね」と、伝えたい。いや、たつきはまだ8歳、今の私こそこれからも頑張らなきゃなんだけども・・・昔を思い出すとどうしても辛かった気持ちが一緒に出てきてしまう・・・あと10年くらいしたらこの気持ちも薄れて、更に深い懐かしさを感じられるのかなぁ・・・。
先の事なんてわからないけど、今は今しかないし、私にできる事は・・・
「次の晴れた日にはたつきと公園に来よう!」
大変だったあの頃と同じ場所で、そう思えた。

【完】

NEGI
専業主婦をしながら、知的障害を伴う自閉症児・長男たつきの事を母親目線で漫画を描いています。
Instagram:(@negiii51
------------
[監修:ママ広場編集部]

スポンサーリンク

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事