「友だちがやっているからあなたもいいの?」の結論を5歳息子に委ねてみたら意外に良かった話

保育園や幼稚園にお気に入りのおもちゃを持って行きたがる子どもに「ダメよ」というシーンは、子育て中のパパママさんにとってあるあるかと思います。

息子も今までにいく度となくおもちゃを持って行きたがり、その度に私にいろいろ理由を言われて諦め、でも少し経つとやっぱり持って行きたがって...繰り返しです。
ただ、成長につれておもちゃを持って行きたい理由が少し変わってきたように思います。



保育園におもちゃを持って行きたい気持ちの変化

息子が最初に「お気に入り認定」したおもちゃは、トミカのNISSAN NOTE。
ことばを覚え始めたころで、「トラちんブッブ」と命名して常に握りしめていました。お風呂も寝るときも!
どこかに置き忘れて「トラちんブッブ!ないー!!」と泣き出して、何回大捜索をしたことか...。
当然、保育園に出かけるときにも握りしめているのですが、「ないな~い」とチャイルドシートに置いて行く習慣をつけて難なく切り抜けていました。

年少さんになると興味の幅も広がり、トミカに加えて恐竜とウルトラマンに夢中に。
そうなるとアニアとソフビが増えてゆくわけですよ、トミカ同様に。
特に新しいものを買ってもらったりすると家で夢中になって遊ぶのですが、その延長で翌朝は「これ持って行く~」となってしまいます。
無くしちゃうかもしれないよ。
大事なおもちゃが汚れちゃうじゃん。
お友だちが間違えて持って帰っちゃうかもしれないよ。
保育園のみんなのおもちゃに『どうぞ』するんだったらいいよ、持って行く?
思いつく限りのダメな理由を言うと、それは困る!という顔で
「じゃぁお迎えの時は持ってきてね。」
「玄関で待っててもらう。」
と気持ちを切り替えることができていました。

そして現在、年中さんになると。
お友だち同士でどんなおもちゃを持っているとか、何を買ってもらったとか、男の子だな~という会話があるようで、時々自分のおもちゃを私に見せながら「Yくんも同じの持ってるんだって。」とか「ボク、おもちゃい~っぱい持ってるよねぇ?」とか言うようになりました。
そして最近、またおもちゃを持って行きたいと言い出したのですが、理由もハッキリ。
「お友だちに見せたいからトミカ持って行く!青いトミカ持ってるって言ったもん。」

みなさんはこういう場合、お子さんにどのように言っていますか?



「ダメよ。」では引き下がらない5歳

おもちゃを持って行かせないようにちゃんと理由を説明しようと私も考えるのですが、自我に目覚め、知恵もついた5歳ともなると、これまでのようにはいきません。

久しぶりに「持って行く!」が始まった最初の日。
無くしちゃうかもしれないよ
「ちゃんとカバンに入れるからだいじょうぶ!」
汚れちゃうじゃん
「洗ったらだいじょうぶ!」
お友だちが間違えて持って帰っちゃうかもしれないよ
「それはイヤだ。...でもYくんは持ってきてたけどお友だち持って帰っていないよ。」
保育園のみんなのおもちゃに『どうぞ』するんだったら持って行く?
「イヤだ!どうぞしない。ボクちゃんとカバンに入れるもん。」
保育園に自分のおもちゃは持ってきませんって、先生言ってたもん。
「でもYくんもTくんも持ってきてるもん。お願い、い~い?」
だ~め!
結局「ダメ」で強制終了。
息子は渋々おもちゃをしまって出かけますが、保育園におもちゃは持って行くものではない、と息子自身が納得する言い方や方法を見つけられたらいいのにとモヤモヤした気持ちでした。

翌朝も、
「Yくんね、トミカ持ってきてたけどね、無くなってなかったよ。」
「Tくんも持ってた。」
やっぱり持っていきたい様子。
でも先生が気づいたようです。保育園から帰ってくると、いつもと違う報告でした。
「Yくんのトミカ、先生がポケットに入れちゃった。ず~っとカバンにしまわなかったからだよ。」

それでも翌朝、保育園行くよ~と声をかけた息子は、何やらおもちゃスペースでコソコソしています。
ポケットにトミカをこっそり入れて、私に黙って持っていこうとしていました。
でもそこはまだ無邪気な5歳児。
「うふふ、ポケットに入れたんだぁ。持っていこうかなぁと思って。」
こっそり入れたことを報告してくれます(笑)。

そうかそうか、隠れてこっそり、という知恵もついたのか...
(報告はしてくれるけど。)

「ねぇ~お願い!Yくんも持ってきてるんだよぅ!ボクもお友だちに見せたいから!い~い?おねがぁい。」
...可愛く言ってみることも覚えたな。



保育園に自分のおもちゃを持って行くか行かないか。自分で決めさせてみることにしました

保育園のお友だちにトミカを見せたい気持ちと、本当は持って行ってはいけないお約束がわかっているのとで、何か言ってほしそうに私の顔を見る息子。

私がダメだといえば、そうだよね、と素直に従うだろうとは思いましたが、あえて判断を委ねてみることにしました。
それでも持って行くというのなら一度は持って行って先生に注意されて来なさい。私も一緒に謝るから。
そんな思いがありました。そして、こんな風に息子に声を掛けました。

おもちゃは保育園にもたくさんあるけど、それよりお友だちがたくさんいるんだから、おもちゃなんかなくたって工夫してみんなで遊べばいいじゃない。
保育園のお約束を守って、ママは持って行ってほしくないな。
だけど、どうするかはトラが決めなさい。

握りしめたトミカを黙って見つめていた息子でしたが、
「持って行かない!」
キッチンカウンターにそっと置いて、鼻歌を歌いながらくつを履き始めました。

自分で持って行かないって決めたね。偉いっ!ママは嬉しいよ!
私ももうモヤモヤしませんでした。

まだ心が揺らぐけれど誘惑と戦う5歳息子

自慢のトミカをお友だちに見せたいけれど、自分で持って行かないと決めることができた息子は、褒められて照れたような誇らしそうな顔をしてはいましたが。

数日たった今朝、保育園行くよ~と声をかけると、不自然に腕組をしてニヤニヤしている息子が立っていました。
胸のポケットに何が入ってるの?
「え?なんにも入ってないよ。」
入ってるじゃん完全に(笑)。数日前より進歩して、とぼけるようになってる。
「消防車が入ってるけど...」
すぐに白状するところがまだ可愛いです。
それは、保育園に持って行っていい消防車なの?
「ダメなんだけどぉ...ダメなんだよ。」
キッチンカウンターにそっと置いて、出かけました。

保育園のお約束。
すっぱり諦めるのは難しいらしく、まだ時々トミカを持って行きたい気持ちにかられるようですが、誘惑と戦って頑張っています。

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