【後編】勉強をしない子どもへの「勉強することの大切さ」の伝え方とは?そんな疑問にお答えいただきました!

【前編】のお話

勉強嫌いの子どもに、勉強することの大切さを教えるにはどうすればいいんだろう・・・そんな疑問へ、今回は元高校教師でもある、株式会社J-エデュケーション代表取締役、寺田昌嗣さんに前後編にわたってお答えいただきました。今回は後編です。

「学歴」は人生の中の関所のひとつ


「学歴」がその人の価値を決めるわけではありません。
学歴というのは、関所を通るための「手形」くらいのもの。関所を通過した後に、どういう生き方ができるかは、結局の所、その人のサバイバル能力にかかっています。
でも、関所を通過しない道のりというのは、本当に大変なわけで、大人の判断として「その後の苦労に比べれば勉強なんて大した苦労じゃないんだよ」と諭してやるのもひとつの方法かも知れません。




学校は「サバイバル能力」を伸ばせる場

最後に、教育の世界にいる一人の大人として、子どもたちに是非とも伝えたいことがあります。
大人のあなたから、お子さんに伝えることのヒントや参考になれば幸いです。

テストの結果とか、テストのために憶えた教科書の内容とかは人生に意味はないかも知れません。
でも「何かを学んで、自分のできないことを乗り越えること」や「そのために努力すること」は、まさにサバイバル能力そのものなんです。

もし、あなたがそのことを理解してくれるなら・・・そんなサバイバル能力を手に入れるための場として学校をとらえてみてください。
そして、勉強が面白くないなら、面白くなるような工夫をしてみる。
分からないことを分かろうと努力してみる。
できないことをできるように工夫してみる。
そんな、昨日の自分を乗り越えた自分と出会うチャレンジの中にこそ、本当の勉強の喜びがあるものです。

「じゃぁ勉強しよう」にせよ「でも勉強したくない」にせよ、今のそのあなたの選択が、未来のあなたに喜ばれるもの、あなたの未来を豊かにするものになるよう、ちょっと先に生まれた大人として心から願っています。

[執筆者]

寺田 正嗣

[プロフィール]
1970年、福岡生まれ。名古屋大学(法)卒。元福岡県立高校教諭。
現在は教育事業を営む傍ら、九州大学大学院(博士課程)に在籍し読書教育と学習法の研究に勤しむ。
教職在職期間は8年と短期間ながらユニークな授業が評判となり、全国紙一面に授業が紹介されている(1998年元旦・朝日新聞全国版)。
2001年に教職を辞し独立。教師時代から研究してきた高速学習と速読のメソッドを完成させ、その指導にあたる。
その効果の高さから、進研ゼミの特集号の監修をはじめ雑誌等の取材も多い。また速読法は私立大学の通年授業として採用された実績もある。
著書には10万部のベストセラー書『フォーカス・リーディング』等がある。

株式会社J-エデュケーション
https://www.kotonoba.jp/

スポンサーリンク

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事