[後編]小さな子供の知覚過敏があるの?!対処方法はある?予防は?パレスサイドビル歯科院長、石岡先生に伺いました!

前編の話

子どもが歯痛の痛みを訴えたけれど、特に虫歯はなさそう・・・これって知覚過敏?もしそうならどんな対処ができる?予防は?そんな悩みに、パレスサイドビル歯科院長、石岡麻美子先生に前後編にわたってお答えいただきました。今回は後編です。

前回は、お子さんの知覚過敏や、歯の痛みの原因についてお話ししました。

今回は、ママ、パパができる予防方法についてです。

子どもに痛い思いをさせたくない!そのためにママ、パパができること

子どもに痛い思いをさせたくない!その気持ちはとても大事です。そのために、ママ、パパができることはあります。
痛みの原因を突き止めるのが一番ですが、日ごろより、子どもの口の状態を知っておくことはとても重要です。
おやつなど、ダラダラ食べることはお口の中の環境に良くないので注意し、毎日のブラッシング(仕上げ磨き)は、できれば小3くらいまでは(小学生になると仕上げ磨きは夜だけで構いません)、ご両親がされた方がいいでしょう。歯ブラシでのブラッシングのみでなく、フロスの併用もお勧めいたします。お肉の繊維など、乳歯でも、歯と歯の間にも物がかなり詰まっています。

また、歯磨き粉を使っていらっしゃるご家庭では、フッ素入りの歯磨き粉をお勧めいたします。
年齢に沿って推奨されるフッ素濃度と歯磨き粉の使う容量は変わります。

歯の萌出~6歳未満は1000ppmを適量(歯が生えてから2歳までは米粒1~2mm程度、3~5歳まではグリーンピース5mm程度)、6~14歳は1500ppmを2cm程度(大人と同量)が推奨されるようになりました(2023年1月より。日本小児歯科学会改訂)。

また、歯磨き後のうがいは少ない水で1回にしましょう。フッ化物が口の中に長く留まった方が、虫歯予防の効果が高いといわれています。

ただし、無理は禁物です。

どうしてもうがいが苦手、歯磨き粉の味が嫌い、歯磨き粉を使って歯磨きができないお子さんもいらっしゃるでしょう。無理のない程度から始めれば大丈夫です。うがいができない場合は、歯面をティッシュで拭き取る、歯磨き粉の量を調整してももちろん構いません。

歯科医院で、ミネラルの成分入りのペーストも売られているところもあります。しっかり歯磨きをした後にそのペーストを歯ブラシで塗って歯の再石灰化を助けてあげると(うがいは不要)、エナメル質からのミネラルの溶けだしを抑制、吸収したりしてくれます。知覚過敏や虫歯からさらに歯を守るお助けペーストのような物もありますので、歯科医院にて相談してみてもいいかもしれません。

また、3~4カ月に一度は歯科医院に定期健診に行くことをお勧めいたします。歯科医院では、歯の清掃状態、虫歯の有無、歯並び、粘膜、顎のチェックや、歯を丈夫にするために高濃度のフッ素を塗る(任意)などを行います。歯を大切にすることを、まだお子さんが小さいうちから覚えてくれるきっかけにもなるのではないでしょうか。特に問題がなくても、気軽に歯医者さんに来ることは、どちらの歯科医院でも喜んでお迎えすることと思います。

最後に

子どもにはできる限り少しでも痛い思いをしてほしくないのが、親心、老婆心です。
美味しそうにたくさん食事を食べ、健康にすくすく育つ子どもたちの成長のにためにも、お口の健康のための予防は、小さなうちから始まっております。子どもたちのお口の環境、成長にと、少しでもお手伝いできることがありましたら、喜んでさせていただく、それが私たち歯科医師の、そして同じ子どもを持つ親としての想いです。

執筆者

石岡麻美子先生
皇居に近い立地で、東西線竹橋駅直結 毎日新聞社本社パレスサイドビル内にある、早稲田医学院歯科衛生士専門学校直営のパレスサイドビル歯科の女性院長。
パレスサイドビルおよびその周囲で働くビジネスマンの方々の歯の健康維持に尽力している。
長崎大学歯学部卒業。
中国北京にて4年間駐在経験あり。
日本歯科医師免許の他に中国北京外国人歯科医師免許を取得。
日本語および中国語にて診療可能。

パレスサイドビル歯科
https://paleceside-dental.com/

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