【後編】[表参道の父が伝える]占い結果との正しい付き合い方と占い師の選び方

前編の話
失敗しない占い師選びのポイントをお伝えします。

その1:卜術・命術・相術の分野の占いを2つ以上極めている

占いには「卜・命・相(山・医)」と呼ばれる五術があり、偶然性から現在の問題の本質と解決策を導き出す卜術(ぼくじゅつ)、生年月日から運勢・性格などを導き出す命術(めいじゅつ)、身体の表面に現われた形質から隠された事実などを読み解く相術(そうじゅつ)が代表的です。相談者の複雑な悩みを解決していくためには、それぞれの占術が持っている得意な領域を利用して、その原因を追究します。
占い師として1つの占いを極めることはもちろん重要なのですが、プロとして活躍する以上、複数の領域の占術を総合的に組み合わせて占う占い師の方が、あなたの悩み事を解決してくれる可能性が高いでしょう。ですから、一つの占術に固執せず、複数の占術を使い分け、使いこなしている占い師を選びましょう。
そして、その占い師がどれくらい社会経験を積んできたかで、アドバイスの深みが違ってきます。最近では、その占い師がどういう経歴をもっているかが書かれていることも多く、そういう経験値も参考にされると良いかもしれません。

その2:それぞれの占術の得意・不得意を、占いを受ける側も知っておく

日本で現在使用されている占いの中には、日本で独自に創り上げられてきたものも多く存在します。しかしながら、その多くが不完全なものであり、的中率が決して高いとはいえません。これから占いを受けようとする方は、これらの占術の特徴や、得意・不得意な点も予め知っておくことが重要です。

「姓名判断」の対処法

姓名判断では、名前を画数で見ることによって運の良し悪しを判断できると思っている方も多いでしょう。しかし、実際には、画数だけでその人の運を判断すること自体が全くの誤りであることが統計的に証明されています。では、全く名前に意味がないのかというと、そうとも言い切れません。名前によってヒットした商品や人気が出たタレントも存在するからです。
実は、現在の姓名学では、名前には3つのエネルギーが関与することがわかっています。
(1)名前の発音や音の響きの持つイメージ「音霊(おとだま)」と、(2)その人の生年月日の数と文字の画数との関係性を考える「数霊(かずたま)」、(3)表記する文字に宿る意味と五行の性質さらにそれらの関係性を解く「言霊(ことだま)」とがあり、これら3つの要素を組み合わせて総合的に観ることで、はじめて名前からその人の運気、その人の性質や癖がわかるというものです。まさに進化した姓名判断です。
もし姓名判断で自分の運命を鑑定してもらいたいという場合は、これら3つの要素「音霊」「数霊」「言霊」を含んだ姓名判断を提供してもらえるかどうかを確認してから観てもらうとよいでしょう。

「手相占い」の対処法

手相占いでは、掌のシワの付き方で「これからの運気」を観てもらえると思っている方も多いでしょう。しかし、覚えておいていただきたいのは、掌のシワの多くは、「両親からの遺伝」、「指の使い方の癖」や「生活スタイルや仕事の質の違い」によって刻まれた特有の線であり、現在の身体の健康状態、身体が抱えている「病」を示していることが多いのです。手相をみて「先祖や霊に守られている」「霊感が強い」などのアドバイスを語るのは、もはや昔の手相占い師といえます。
私は古来伝わる「望診」からヒントを得て、これまでの統計データから確立した「青川式望手法」を手相占い師らに教えています。身体の状況を手相から読み取るだけでなく、悪い手相線を消し、良い手相を新たに創る「手相クリエイター」という技術者も養成しています。手相占い師は大抵、占い結果を言いっ放しにしてしまうので、問題の多い占いの一つと考えられてきました。ですから、私は掌に現われた「病のサイン」を相談者にお伝えするだけでなく同時に「手相エクササイズ®」など手相を改善する方法を提案しています。
手相で重要なのは、未来の運気を読むだけでなく、現在のその人の運命と向き合うことができるかどうかです。手相からその人の健康状態が読める占い師が有望だと考えています。

「四柱推命」の対処法

四柱推命はその人が生まれた日や時間(四柱…年月日時)や生まれた場所から、時間的な周期に基づいて作られる人の運気を観る占術です。この占術は生年月日時を元に占うことから、生まれた後から変更ができない先天的なモノと考えざるを得ません。しかし、これを変える唯一の方法があります。それが運命に影響を及ぼす環境要因を解析し、コントロールすることで運命を変えようとする「空間力学(風水の一流派)」という技術です。
人間には置かれている環境に順応し、自らの性質を変えようとする同調機能が備わっていることがわかっています。生まれた日時から刻まれた生来のリズムを変えようと思うと、生活環境を変えるしか方法がありません。その環境の中のどの要因が、その人の運命の核心に関わるかを解析して、逆に環境要因をコントロールすることで、生来の運命リズムを変えようとするのが「空間力学」です。
この新しい理論は、環境の側面から、人の運命に障害となる悪い要因を取り除き、新たな環境要因を付加することにより、人の認知構造を変容させるだけでなく、その人の行動や癖をも無意識に修正し、自ずと良い方向に導くことができる究極の開運法といえます。
まだまだ占い師でこれを知らない人は多いかもしれませんが、今後は、占いのみならず、環境心理学や環境病理学、建築学などのあらゆる領域にも応用される画期的な理論となるでしょう。この「空間力学」の理論が広まることで、これまで命術を中心に信じられてきた生年月日神話も崩壊し、ようやく相談者が悪い占い結果から解放されることになります。

このように、従来の占いには一長一短があり、必ずしも占うことでハッピーとはならない現状があることを理解いただけたと思います。占い師になるには資格が要らないことから、コロナ禍を経て、多くの素人占い師が誕生しました。その多くが改善策まで提案できるようなレベルに達していません。一方で、新しい占いの時代に向けて進化した占い手法と改善策が、新たに編み出されているのも事実です。このように現在は、占い師の力量格差が大きくこれから淘汰の時代を迎えると考えます。
ですから、すでに観てもらった占い結果が悪かったという方は、「当たるも八卦当たらぬも八卦」。たまたまレベルの低い占い師に当たってしまったと捉え、結果はもちろん観てもらったことそのものをすべて忘れるくらいがちょうど良いのです。実はそれくらいの思い切った気持ちの切り替えができれば、結果的に良い運気を呼び込むことができます。
あなたの人生を導く良い占い師との出会いは、自身が「占いをもっと知り、リテラシーを上げること」が最も近道と心得て下さい。

執筆者

青川泰丸
表参道の父株式会社CEO。
易学の第一人者。
clubhouse占い部門で世界最大のメンバー数を誇る「占いCLUB」創始者で、1500年代からの原書を紐解き、海外文献を翻訳すること数十年。
易理と筮法を進化させ、高いレベルにまで極めた奇才。ビジネスや健康に活かす「空間力学」(風水の一種)、言霊・数霊・音霊を用いた命名・改名、さらには未来の現象の予知や開運法を得意とするなど的中率の高い占術に精通。地上波TV、ラジオに自ら出演するだけでなく、占いコンテンツ全般の監修も行う。より科学的、統計的手法で占いメカニズムを解明し、現在はホンモノの占い師・風水師の育成に注力している。著作多数。

●主宰講座…「易学完全修得講座」「人気風水師養成講座」「手相クリエイター養成講座」など多数
●YouTubeチャンネル
「青川素丸の『占いの超人』」

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