大切なのは、子どものやる気。やっぱり役に立つ語学の資格!新見正則医院院長、新見先生に伺いました

大切なのは、子どものやる気。学生時代に子どもが取って良かった資格について。今回は新見正則医院院長、新見 正則先生に今回はご自身や娘さんの体験を交えてお話を伺いました。



英語と中国語の試験合格に繋がったもの

一人娘が成人しました。その娘に贈った書簡が書籍になりました。この中でも語っていることですが、娘は英語の試験である英検の凖1級とIELTS(International English Testing System)の6.5点、そして中国の試験であるHSK4級を高校卒業までに取得しました。
英検は4技能の能力を問う資格で日本人の多くが受験している試験です。細かく級が分かれているため自分の進歩を体感しやすいと思います。
高校受験や大学受験の優遇措置対象になる場合があります。
一方でIELTSはスコアで英語の実力を証明することができる資格です。
海外留学や研修・海外移住の申請などにも使用される資格です。個人的には英検で2級を取れたら、IELTSを受験するといいと思います。今の実力がわかります!

英検は1級が最上級ですから、高校在学中に凖1級を取れたことは励みになったと思います。
英検は実用英語技能検定の略で、中学初級程度の5級から大学卒業程度の1級まで、そして1級と2級の手前に凖1級と準2級がありますので、7段階があります。5級と4級は1次試験のみで、筆記試験とリスニングです。3級から2次試験で口頭試問の面接が行われます。娘は小学校の頃からボツボツと英検を受けていました。
※2016年以降、任意の口頭試問が、5級と4級にも導入されています。

また僕がイギリスのオックスフォード大学に留学した30年前に要求された試験がIELTSでした。
満点が9.0点で、僕が大学院への入学に課された点数が7.0点でした。
しかし、当時は外科医として毎日働いていたこともあり、勉強時間がまったくなく、6.5点しか取れずに、1ヶ月前から現地の語学学校に行くことを条件に博士課程への留学が認められました。
こちらは英検の様に、順次合格を重ねて順次上位の試験に合格していくのとは異なり、全ての受験生が同じ試験を受けて、リーディング、ライティング、リスニング、そしてスピーキングの点数が計算され、その合計点を平均して総合点になるシステムです。

僕が、6.5点しか取れなかったIELTSを、娘は高校三年生の時に数回受験して6.5点に到達することができました。
娘にとってはとても素晴らしい経験ができたと思っています。

一方で、中国語の試験であるHSKは英検のように各級の試験を受けて合否が決まるものです。
入門が1級で、最難関が6級になります。
僕が中国語の勉強をしているのを横で見ていて、ちょっと興味を持った娘が中国語を耳学問でかじっていました。
系統だった勉強は皆無で、僕が中国語の先生とのマンツーマンの授業を受けているのを横で聞いて、ときどきは日本語を話せる中国人の女性と話をしながら、自然と中国語に興味を持って、HSKを受験した結果です。

大切なのは、子どものやる気

大切なことは無理強いしないことです。
英検を受けるときはまだ小学校の低学年でしたから、上手に勧めましたが、中学生以上で受験した英検や、高校2から3年生時に受験したIELTSやHSKの受験は彼女の意思で受験したものです。
そんな雰囲気を醸し出すために一番必要なことは親が勉強している姿を見せることです。
そんな僕の姿を見て、自然と娘も英語と中国語に興味をもったのでしょう。

親が命令する形で、無理矢理受験を強いても決して良い結果にはならないと思っています。
子どもと一緒に勉強することを楽しんで下さい。そして子どもにはいずれ追い抜かれるものです。
そんなやり取りを仲睦まじく楽しんで下さい。一緒に楽しむのならどんな領域でも実はOKです。
しかし、社会人になっても役に立つもののひとつは間違いなく語学だと思っています。




執筆者

新見正則先生
新見正則医院院長

経歴
新見正則医院院長。1985年慶應義塾大学医学部卒業。
98年移植免疫学にて英国オックスフォード大学医学博士取得(Doctor of Philosophy)。
2002年より帝京大学医学部博士課程指導教授(外科学、移植免疫学、東洋医学)。
2013年イグノーベル医学賞受賞(脳と免疫)。
20代は外科医、30代は免疫学者、40代は漢方医として研鑽を積む。
現在は、世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬フアイアの啓蒙普及のために自由診療のクリニックでがん、難病・難症の治療を行っている。
最新刊『フローチャート整形外科漢方薬』はAmazonで三冠(臨床外科、整形外科、東洋医学)に輝きました。

新見正則の生き方論は以下の最新刊も参考にしてください。
『しあわせの見つけ方 予測不能な時代を生きる愛しき娘に贈る書簡32通』

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