心を動かされた映画やドラマ、本はありますか?今回は弁護士法人C-ens法律事務所代表弁護士 森崎 秀昭先生のおすすめ作品をお伺いしました。
僕は、弁護士として事務所の経営をしています。
そんな僕も昔は、いたずら好きで勉強嫌いな子どもでした。中高はバスケットボールに明け暮れ、大学時代は飲めや歌えや大遊び。
そんな僕が弁護士という資格を使って、今の子どもたちやこれから生まれてくる子どもたちを思い、多様性に寛容でお互いの長所を伸ばし合い、苦手を支え合って、心のそこから湧き上がる情熱に従って安心してチャレンジできる世の中をつくりたいと思い、事務所経営をしているのは、これらのエンターテインメントのおかげかもしれません。
1.漫画「スラムダンク」井上雄彦さん×「スラムダンク勝利学」辻秀一さん
これはもう有名で皆さんもご存知かと思います。
バスケットボールに明け暮れた僕にも大きな影響を与えた大作です。
「諦めたらそこで試合終了ですよ」という名言はあまりにも有名だと思います。
バスケットボールばかりしていて、大学生になっても遊んだりアルバイトにいそしんだり、決して勉強熱心だった訳ではなく、どちらかというと劣等生だった僕が、弁護士になることを決心して、あきらめずに弁護士になれたのもこの言葉のおかげだと思います。
そして、社会に出て思うのは、何かを成し遂げていく人は往々に「諦めない」ということだと思います。
みなさんのお子さんも、面白おかしくスラムダンクを読んでいただいて、「諦めたらそこで試合終了ですよ」と遊びながら言ってもらえたら嬉しいです。
そして、もう少し大きくなってから「スラムダンク勝利学」を合わせて読んでもらえると、スラムダンクの奥に隠れた、ご機嫌に生きるコツや生きるうえでのヒントも見えて、さらにスラムダンクから学べることが多いと思います。
諦めない心と、豊かに生きるヒント
そんな人生において大切なことを教えてもらえる漫画と実用書のセットがこちらでした。
お子さんがスラムダンクを読む、親御さんがスラムダンクと勝利学を読む、そして親子で感想や会話を繰り広げる。
その先にはお子さんの力強い成長と輝かしい未来が待っているかもしれません。
2.映画「パッチ・アダムス トゥルー・ストーリー」
精神病院に入院した主人公が、笑いで病を治すということを目指し活躍するヒューマンドラマで、実話を元にしたものです。
今を生きる人たちは、ともすると、正論や「べき論」、ご自身の外にある価値観に支配されてしまっているように感じます。
さらには、「他人に迷惑をかけないように」という一見すると重要そうな価値観で、周りの目や周りからの評価を過度に意識してしまい、形式張った堅苦しい生き方をしているようにも感じます。
医者としての「べき論」や業界や世間の価値観に支配されずに、治すことの本質を懸命に追求する姿勢は、これからの多様で激動の時代を生き抜く子どもたちには大切なものではないかと思いました。
そして、シンプルにして重要な「笑う」ことの重要さを教えてくれるのも、この作品だと思います。
フランスの哲学者アランの「幸福論」という本には、「幸福だから笑うのではない、笑うから幸福なのだ」ということが書かれています。
こうした幸福に関する哲学の重要なことが、哲学書ではなく、楽しい映画を通して、ストーリーとして楽しめることはとても素晴らしいことだと思います。
皆さんの人生を振り返っていただいても、幸せなことだけでなく、苦しいことや悩んだことも沢山あったと思います。
それぞれが皆さんの糧になり、今お子さんを懸命に育てられていると思うんです。
苦しいとき悩んだときも、それを笑い話にできるように、広角をあげながら前向きに乗り越えられるように、そんな強く豊かな人格の基礎を、この映画を通じて体験できるのではないでしょうか?
ちなみに、僕は、この映画を見て、お笑い芸人さんの素晴らしい力を認識し、一時期お笑い芸人になりたいとすら思っておりました。
3.映画「ペイフォワード 可能の王国」
この映画は、小さな男の子が、自分が受けた恩や思いやりを相手に返すのではなく、他の人に渡すということを実践するお話です。
その子は、人を助けた際に、「恩返しはいらないから、そのかわり、僕以外の3人に優しくしてあげて」と伝え、恩を送ろうとしました。
目に見えた実感は無かったものの、最終的には、恩送りによって、人々が豊かに変わっていくというようなお話です。
これはフィクションですが、とても大切なことが描かれていると思っております。
今の時代、権利主張や要求が強く、相手に対する思いやりや愛情に欠けたことをひんぱんに目にします。
二宮尊徳の「たらいの水」のお話のように、与えることで巡り巡ってゆくゆくはご自身のためにもなり、逆に自身が得ようとすると失い続けることになってしまうのが世の常なのではないでしょうか。
仕事においても人間関係も、まずは与えること、相手に尽くすことが大切だと感じています。
そのために、まずは自分自身の心身の健康も大切なんですけどね。
こうした、生きるうえで大切なことを楽しく学んで、場合によっては、親子で実践してみても楽しいかもしれないですね。
4.まとめ
僕自身の人生を振り返っても、ここで書いたもの以外にも沢山の漫画、小説、映画、ドラマなどに影響を受けてきました。
そして、どれもが僕自身の人生の一部になっていると感じております。
極端なことを言うと、「何を読むか?何を見るか?」ということよりも「何を感じるか?」ということが大事だと思っております。
親御さんもお子さんも、今あるものから何かを感じる解釈力や感動力、小さな幸せを見つける発見力を身につけてもらえたら幸いです。
執筆者
森崎秀昭
弁護士法人C-ens法律事務所 代表弁護士
お客様の本質的な成長や幸福を希求する弁護士法人の代表弁護士。法人に対しては、IT、スポーツ・エンターテインメント、知的財産権、事業承継、労務管理などを得意分野とする。個人に対しては、相続、男女問題、借金問題、詐欺被害回復などを通して、より豊かな人生を送ってもらえるようなサービスを構築し続けている。
結婚・育児を経験し、妻・母親の偉大さを実感し、女性が心から輝ける世の中が重要だと思い、家庭や育児(発達に課題がある子も含め)に関する勉強や情報発信も積極的に進めている。
弁護士法人C-ens法律事務所
http://www.c-ens.jp