歯肉炎って実はかかりやすい?!仕上げ磨きのコツを千葉センシティ矯正歯科院長石川先生に伺いました!

最近子どものお口環境で気になる「歯肉炎」。今回は千葉センシティ矯正歯科院長、石川 宗理先生に歯肉炎のあれこれや、仕上げ磨きのコツについてお伺いしました。



歯肉炎って実はかかりやすい?!

歯は根っこがあり、歯槽骨(しそうこつ)という骨の中に埋まっております。その周りを歯肉、いわゆる歯ぐきが覆っている状態が、一般的に肉眼で見る歯と歯ぐきの構成です。
小さなお子さんに関していうと歯肉炎は、ほとんどの場合は歯磨きが行き届かない場所で細菌が増殖し、プラーク(歯垢)を形成し、歯肉が炎症を起こすことによって生じます。
また、この炎症によって歯槽骨やその他の周りの組織の破壊が進んでいる状態を歯周病といいますので、歯肉炎は歯周病の手前の状態と考えられています。
お子さんの場合、歯周病になることは特別なケースを除いて極めてまれなのですが、歯肉炎は歯磨きのバロメーターになるので、油断は禁物です。

仕上げ磨きのコツを教えて!

お子さんが痛みを感じる多くの場合
・磨く力が強すぎる
・歯以外の部分に歯ブラシが多く当たっている
ことが原因となります。正しい歯ブラシの選択、歯ブラシの当て方や力加減を、歯科医院で習うことが一番の近道となりますが
・子ども用の小さくて柔らかい歯ブラシを使う
・歯ブラシはペンを持つような持ち方で持つ
・歯ブラシを持った状態で、はかりに力をかけて150g程度の力を見てもらう
・歯ブラシを持ってない指を、顎などに固定しながら磨く
などの工夫をしていただくと、歯以外の部分を磨いてしまったり、強い力がかからず磨けます。
また八重歯のところは歯ぐきが痛みを生じやすいこともありますので優しく磨いてあげると効果的です

「痛い!」と言い始めたら要注意!

歯肉炎で痛みが出ることはほとんどありませんので、痛みが生じている場合には、虫歯由来の歯ぐきのできものなど、ほかの原因が考えられます。その際は、できる限り早急にかかりつけの歯科医院に受診することをお勧めします。もし、すぐに受診できない場合は市販の子ども用の痛み止めを飲んで一時的に痛みを抑え、できるだけ速やかに受診されることをお勧めします

痛みを伴う歯ぐきの腫れは歯肉炎ではない可能性が極めて高いです。
例えば虫歯で神経が感染すると歯の根っこの先で膿の袋ができます。さらに進行すると歯ぐきに丸いできものができることがあり、患者さんは歯肉炎と思われることもありますが、専門用語でいうとこれは歯肉炎ではなく根尖性歯周炎(こんせんせいししゅうえん)といって痛みを生じる歯ぐきの腫れになります。
その場合は早めの受診をお勧めします。
また、そのまましばらく放置したら痛くなくなることもあるのですが、その場合も一度歯科医院にて詳しく見てもらうことを推奨します。

磨きやすい場所に起きる歯肉炎は、ご両親の仕上げ磨きをしっかりと行うことができれば改善が見込めますが、ご両親でも磨きづらいところ、すなわち歯並びの悪いところなどは歯肉炎の改善が難しいことが多いです。また、口呼吸で前歯が乾くお子さんは多くの場合唾液の自浄作用が働かないため歯肉炎が強く生じていることもあります。
歯磨きだけで改善しない場合は、歯並びや口呼吸などにも注目していただくことがいいかもしれません。
歯はこれから永く付き合っていくもののひとつです。お子さんの将来のためにも、小さなうちから気遣ってあげたいですね。

[執筆者]

石川宗理先生
千葉センシティ矯正歯科 院長
2020年度 invisalign プラチナエリートプロバイダー
2021年度 invisalign ダイヤモンドプロバイダー
2022.2023年度 invisalign ブラックダイヤモンドプロバイダー

北原学院千葉歯科衛生士専門学校非常勤講師
[プロフィール]
歯学部卒業後、矯正専門のドクターとして、多数の歯科医院、医療法人でさまざまな患者と向き合ってきました。
今年の6月には千葉で自身の医院である千葉センシティ矯正歯科を開業。
歯並びは口元の美しさに直結します。矯正治療を通じて皆様の素敵な笑顔と、健康にご協力できることを心より願っております。

千葉センシティ矯正歯科ホームページ
https://chiba-kyousei.jp/

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