幼稚園年少の娘が、2学期から登園を渋るようになりました。
元々、保育園での出来事を親に話したがらない子で、
幼稚園に入ってからも園での様子は先生から聞く情報だけ。
登園渋りをしていても、「教室に入ってしまえば楽しそうにしていますよ」と先生からは言われます。
娘の登園渋りはこれまでにも何度か定期的にあるのですが、
それぞれ、何かしら理由がありました。
本人が言えないため、しばらくしてからようやく気付くのですが。
今回も、「幼稚園で困ったことがあったらお話ししてね」と言っても、「ない」と言うだけでした。
でも、「ママね、幼稚園や小学校で困ったことがある子の相談に乗るのがお仕事なの。
お話ししてくれたら、いい方法が見つかるかもしれないから、もし困ったことがあったら言ってね」と伝えると、
「あるよ!」と話し始めました。
その時の話は、「お友達から叩かれる」、「『あっち行って』と言われた」という話。
年少さんで「あるある」な話ではあるので、
「それは嫌な気持ちになったねぇ」なんて言いながら
「○○ちゃんは、おもちゃを取られたくなかったんだけど、叩いたことがよくなかったね」と
悪かったのはその子の行動だということに視点を置きながら、話を整理しました。
その上で、またされないか心配だと言うので、
「連絡帳に書いて、お友達と困ったことがあった時は、先生とお話しやすいようにお願いしとくね」と言うと「書いといて!」と言ってこの話は終わりました。
連絡帳に書いてもらえることで安心したのか、話を聞いて貰ったことでスッキリしたのか、翌日から、
自分から私に「今日あった嫌なこと」の報告をしてくれるようになりました。
すると今度は、
「お友達が私にボールを投げつけるふりをして、それを先生が怒ったのが怖かったの。
私のお友達を怒ったから嫌だって思って、先生に『怒らないで!!!』って言ったら、
『悪いことしたから怒るんだよ』って怒られて、泣いた」と。
更に話を聞いていると、先生が怒る姿が怖いというのは、前からだそうで、
自分が怒られたと感じるわけではなくても、お友達が怒られているのを見るのがすごく嫌だという事でした。
先生は「悪いことをしたから怒るんだよ」と言った時、怖い顔をしていたから、
自分は怒られた、と思ったそうでしたが、
それは、先生が相手の子に怒っていたからあなたに対してもそのままの顔で言っちゃっただけで、
あなたを怒りたかったわけじゃないんだよ、と説明すると納得したようでした。
「先生に言えたから、先生もわかってくれたんだね」と話すと、本人も満足げで、
「連絡帳には書かなくていいよ!」と元気に答えてくれ、
その後から、スムーズに登園できるようになりました。
私の診察を受けに来る登校・登園困難な子たちの中には、
「先生の怒り方が怖い」という事がよくあります。
激しく怒られた経験がトラウマになっている子もいますが、
相手の言動、表情をよく見て敏感に反応してしまうタイプの子もいます。
うちの娘はいわゆるHSCで後者のタイプですが、2歳頃の記憶も残っている子なので、
もしかすると私たち両親、あるいは保育園での普通に起こる「怒る場面」が、
記憶に残ってしまっているのかもしれません。
ちなみに数日後、妹が私に噛みついた際、私が「噛んだらダメ!!」と怒ると
「私の妹を怒らないで!」と今度は私が怒られました・・・
この時は、「痛い事をしちゃだめだって事は教えないといけないから怒ったんだけど、
ママも腹が立っちゃってて、今の言い方は厳しすぎたね。教えてくれてありがとう」と話しました。
ただ、人が怒られるのを見る事は、今後、いくらでもあります。
彼女の傷付きを減らすためにも、人が怒る事について、きちんと説明していかないといけないし、
彼女の成長に応じた受け止め方を一緒に考えていかないといけないなと、
これからの付き合い方を考えているところです。