娘が小学校に行かなくなった時にしたこと。アルバアレルギークリニック院長、続木先生からお話しを伺いました。

子どもが学校に行きたくないと言ったときどうしますか?
今回は、こんなお話をご自身の娘さんの例を交えて、アルバアレルギークリニック院長、続木 康伸先生にお話しいただきました。

子どもは学校に行かなくてもいい?

今の日本の学校に合わない子もいることを経験した話です。
私は子どもが学校に行かなくても気にしない、勝手に育つと思っています。
そこまでに至る経緯を、お話しさせていただきます。

自分より良い人生をと思い、子どもたちが小さい時には、色々な子育て本を読み、試せるものは全て試しました。
頑張ったつもりです。

イギリスからサブスクで化学実験セットも取ったし、毎年色んな国に連れて行きました。
海外の学会の様子を見せ、海外に打って出るのはどんなに楽しいかを刷り込みました。
が、何一つ私の思い通りに行かないのが子育てです。

インターナショナルスクールもやめることになり、自由に遊ぶ幼稚園に変更になりました。
その後、公立小学校に入った娘は、「なぜ同じ時間に同じ食事を、みんなで食べないといけないのか?」と言い、気分が悪くなって嘔吐しました。
その後は「なぜ、子ども同士の喧嘩で先生を呼ぶのか?」などと言い出し、学校に行かなくなりました。
もしかすると、行けなくなったのかもしれません。

親としては学校に行くことが王道で当たり前だと思っていましたが、娘の意思を尊重し学校に行かなくても良いが、その代わりに何かはしなさいと条件をつけました。
すると彼女は「乗馬クラブの馬の世話ボランティア」「料理教室」「ドラム」を選択しました。

乗馬クラブでは「馬の世話で忙しくて、学校行ってる場合ちゃうな」と言われながら楽しく馬の世話をしたり、
料理教室では「料理を楽しんで」とシェフの言葉を頂き、成人の参加者に交じって小学3年生が参加をしていました。大人の方からは「羨ましい」と大人気でした。
ドラムの先生に至っては学校の事は触れずに習わせてくれました。
専門職の人たちは、むしろ羨望の眼差しで見られていた気がします。

一方で小学校の先生は定期的に連絡や訪問をしてくれました。
娘は行く気配すらありません。一生懸命対応をしてくださったことに感謝しながら大変申し訳なく思いました。
しかし、1年ほど経ったある時、娘は、突然「学校に行く」と言い出し、登校を始めることになります。
「学校に行かないで、パパと遊んでほしい」と懇願しましたが、「結構です」と教えた覚えのない敬語を使われました。

子どもには子どもの考えがある

その後、彼女は私立中学進学しました。
私がクリニックを開業して半年ほど。忙しさもあり、彼女は彼女の意思の赴くままに行動する状態となりました。
彼女は部活に入ってはやめる、入ってはやめるを行いました。
そのうちまた学校をサボり気味になりました。
もしかしたら、自分の居場所を本人は一生懸命、探していたのかもしれません。
その後、「頭が痛い」など医者の私に向かって言い出す始末。
さすがに物事の我慢がないので、このままではまともな大人にならないと思い窘めました。
しかし、彼女にはさほど効果はないようでした。

私は、今は何を言っても無駄。と諦めたころ、
娘は、突然「フランスに一人で行く」と言い出しました。
フランスは叔母、つまり私の妹が住んでいる、子どもの頃から何度も行っている国です。
私は、自分で準備するならと条件をつけました。

彼女は、飛行機会社、日程、フライトの全てを自分で決め、フランスに住む私の妹に迎えに来てもらう段取りまで自分で立てていました。
当初、成田までの同行も断られましたが、成田まで同行しました。

彼女は、それをきっかけにフランス獣医になりたいと考えるようになり夢に向かって頑張っています。

そして娘は私の妹に似ていると思ったのです。
フランスに住む私の妹は私立中学を3年で突然退学し、カナダの高校に入学、その後日本には戻ってきていません。インターネットのない時代に、自分で考え自分で準備し実行したのです。今では7カ国語を話し、彼女の良い目標になっていると思っています。

開業すると経営者になり、なかなか家族との時間は取れていません。
それでも、子どもは育ちます。自分で考え行動します。
来るべき時に備え、海外に目が向く育て方をした方が、結局効率は良いのかもしれないと娘の成長をみて思いました。

学校に行きたくない理由はさまざまだと思います。
自分には合わない学校がある時は無理に通わせることなく子どもが決めてたことをやらせてみるのも将来のやりたいことの近道になる場合もあります。
どうしてもダラダラだらけてるように見えたり、勉強ができなくなるかもしれないと親の方が不安になる気持ちが大きいと思いますが。
意外と子ども達の方が、自分たちで模索し考えているかもしれません。
見守ることも大切なサポートだと考えます。




[執筆者]

続木 康伸(つづき・やすのぶ)先生
アルバアレルギークリニック 院長

[プロフィール]
新生児から妊婦まで、九州や東京からも患者が訪れるアルバアレルギークリニック院長 。
これまでの経緯をよく聞いて、あなたの症状に対して薬を選び、これまでとは違った角度で血液検査の分析を行い、あなたのアレルギーを全く別の方向からアプローチすることを目指しています。

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