前回の話
ソウマくんとお母さんの自慢話の比較対象として引っぱり出されているユメちゃん、その姿に『昔の私』を重ねていたユイナさんがサナさんに訴えて、「ユメちゃんが私みたいに『恥ずかしい存在』になったらどうするの?」と言うと「もうなってる。できないユメはパパとママのほんとの子どもないんじゃないかって・・」とユメちゃんが言い出して、それを聞いて呆然とするサナさんは・・
姉と比べられて育った私[10完]ひとりじゃない。頑張る姪
「パパとママのほんとの子どもじゃないんじゃないか」と泣き出したユメちゃんに、
「誰に!?そんなこと誰に言われたの!?」と聞くサナさん、
すると、「パパの・・ばぁば」と言い出して・・
「!そ、そんな・・いつ・・こないだ遊びに行ったとき・・?」そうたずねると、ユメちゃんはこくんとうなずいて
そんな二人のやりとりを見ていたユイナさんが
「ねえ、このままだとユメちゃんダメになっちゃうよ?ソウマも人の気持ちを顧みないクソガキになってるし・・いいの?お姉ちゃん」
「・・・」
そう言われたサナさんは言葉を失って・・
すると、
「・・いつも、ママばぁばから、ユイナさんの話・・聞いてたの。私と同じだって思って・・だから今日、ここにいてほしかったの」
とユメちゃんの言葉を聞いたユイナさんが
「会ったこともない私に助けを求めるくらい、ユメちゃんが限界なのはお母さんも原因だと思うけどね」と言うと、
「なっ!!なんですって・・!」とカッとなるお母さん、
「いい年してさ、さすがにもうみっともないよ。そのお姉ちゃん自慢。まあ・・」
と言葉を続けるユイナさんは、
ユメちゃんの手を取って、
「私のことをけなし続けてくれたおかげで、こうしてユメちゃんに繋がることができたんだけどね」
と言いました。そして、
「ユメちゃん、なにかあったらここに連絡しな。いつでもうちに来ていいから」と連絡先を書いた紙を渡したユイナさんは
「私なら、ユメちゃんの味方になってあげられる」と力強く手を握りしめて、
「もう、一人で悩まなくていいからね」と伝えると、
大粒の涙をたくさん流しながらユイナさんに抱きつくユメちゃん・・
そして、その後、サナさんからユイナさんに連絡がありました・・
そこには、
「私の代わりにユメの逃げ場を作ってくれてありがとう」と書かれていて・・
そして・・
「ユイナぁ~」と呼ぶ声は・・
そうユメちゃん!
ユメちゃんは、あれからちょくちょく遊びに来るようになったそうです。
大好きな絵を描くことを続けながら、学校や塾での勉強も頑張っているユメちゃんです。
「ねーこのリップもらってもいい?」と聞くユメちゃんに、
「はぁ!?だめだよそれ!すごい高いやつじゃん!」と答えるユイナさん、
「ぶー!かわいいのにぃ~」と文句を言いつつも楽しそうな姿に、
「じゃあ今日だけ特別ね!」とつい答えてしまうユイナさんは・・
これまで、比べられてばかりで辛いこともたくさんあったけれど、
かわいい姪ユメちゃんの拠り所になれたのであれば、それもムダじゃなかったのかも。
そんな風に思えるようになったのでした。
完
次回ママ広場オリジナルマンガは「実母が嫁いびり義母になっていた」です。お楽しみに!
嫁姑問題[1]同居中兄嫁の様子がおかしい。実母が嫁いびり義母になっていた
----------------
※ストーリーは実話を元にした創作マンガです。
※登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
[脚本]ママ広場編集部 [作画]コハダさんさん
コハダさんさん
アニメ好きのじぃじ、お茶目なばぁば、ダウン症の優しい弟に囲まれた日常を描いてます。