子どもがなかなか勉強したがらない時はどうすればいい?自学自習に導くモチベーションアップ法についてお伺いしました!

子どもがなかなか勉強してくれない・・・自主的にしてもらうにはどうすればいいんだろう?そんな悩みに、20年以上にわたる英語講師としての経験、そして受験対策の個別学習塾代表である、株式会社ブルーフレイム代表取締役、イムラン スィディキさん、そして同社が運営する個別学習塾の教室長、亀元一英さんにお伺いしました。

子どもはとっても忙しい!

今回は、中学生のお子さんに自宅学習をしてもらうための導き方についてお話しいたします。

中学生になると、学校の学習範囲が広がるだけではなく、部活も忙しくなり、中々勉強に熱が入らないお子さまが増えてきます。かくいう私(亀元)も中学生の時は初めこそ真面目に勉強していたものの次第に部活中心の生活となり、気がつけば赤点を取るほどにまで勉強嫌いになっていました。そういった自分自身の経験に加え、集団塾及び個別学習塾での講師経験から導き出した、中学生向けのモチベーションアップ法をご紹介したいと思います。

お子さんのことをどのくらい知っていますか?

お子さんに自宅学習をしてもらうにあたって、保護者の皆さんに頭に入れていただきたいことが2つあります。
1)中学生は意外に忙しい
2)「勉強しなさい」と言っても中学生には響かない

中学生のお子さんのモチベーションアップは、まずお子さんの事を知ることから始まります。中学生のお子さんは保護者が思っているよりも忙しいです。朝早くから学校に行き、勉強をし、学校が終わったら部活や友達との交流があります。部活の忙しさにもよりますが、中学生には意外と休憩や自由時間がありません。保護者の仕事や家事、子育てと比べると、学校生活や部活を、遊びに近いと感じるかもしれません。しかし、まだ生まれてきて十数年しか経っていない中学生にとっては、学校生活や部活も、大人でいう仕事、家事、子育て並みに大変なのです。それを理解せずに、頭ごなしに「勉強しなさい」と言っても、お子さんには届かないのが実情です。

お子さんのモチベーションを上げる3つの要素

それを前提に考えると、保護者はどの立ち位置から子どもに接すればいいのでしょうか。私の経験から3つのことを提案させてください。
1)お子さんのことをよく知ること
2)褒めること
3)「リビング」を「勉強の場」にすること

皆さんはお子さんの事をどれくらいご存じでしょうか?私自身、中学生の時は反抗期真っただ中で親とはほとんど口を利かなかった記憶があります。なので、なかなか思うようにお子さんの事が分からないという保護者も多いのではないかと思います。

実際、よく中学生の保護者さまと面談をさせていただくと、保護者さまが思っているお子さんの様子と我々が普段の授業で見ている様子にはかなりの相違があることが多いです。例えば、家だと全然勉強しないけれど、塾だと授業中は真剣に授業に取り組んでいたり、小テストで高得点を獲得していたり、なんてことはよくあります。中々ご家庭の状況やお子さんのスケジュールなどの都合で予定が合わないことも多いとは思いますが、お子さんが今何に夢中なのか(部活でも趣味でもなんでもいいと思います)、部活はどれくらい忙しいのか、他愛ない話でも結構ですので、ぜひお子さんに色々と聞いてみてください。

皆さんも経験があるかと思いますが「勉強しなさい」と言われて勉強するモチベーションが上がったことはありませんよね。もちろんあなたのお子さんも同じです。最近の中学生は叱られるよりも褒められて伸びる傾向が強いと言われています。
なので、まずは毎朝学校に行っていることを誉めたり、勉強している姿を見たら、誉めてみたりしてください。大人も仕事をがんばっていること、家事をかんばっていることを褒められて悪い気はしないですよね。子どもも同様です。ぜひ、現状を誉めてあげてください。それはお子さんにとって、自分がやっていることの肯定に繋がるので、モチベーションアップにつながりやすくなります。

モチベーションアップのとっておき!

そして最後に、子どものモチベーションを上げる、とっておきの方法をお教えします。

「勉強の場」をつくる
最後は勉強においてとても大事なポイントである、「場所でオンとオフを分ける」ことについてお話します。家での自学学習は良くも悪くも誘惑が多く、中々集中して勉強できません。さらに自分の部屋となると、ゲーム機があったり、自分の好きなもの、ベッドがあったりと、さらに誘惑が多くなるのではないでしょうか。そして人間は環境に支配される生き物です。そんな「自分の遊び場」で、遊びの対局にある「勉強」をするというのは、環境に反発するためのエネルギーが相当必要です。勉強よりも、誘惑を跳ね返すために無駄なエネルギーを使ってしまいます。

なので、自学学習であれば自分の部屋は休む場所、リビングなどは勉強する場所にする、などのように場所で勉強のスイッチのオン・オフを区切ってみてください。今までよりも、効率的に勉強ができるようになります。もちろん、家だけでなく例えば近所の図書館や塾の自習室などでもいいと思います。勉強する場所と勉強しない場所を設けることでお子さんも「ここは勉強する場所」、「家は休む場所」と考え、メリハリも付きやすくなります。

少し付け加えさせてください。例えば、「リビング」を「勉強をする場」として設定した場合、保護者も一緒に勉強をすると、お子さんにとても良い影響を及ぼします。

先ほどお話した通り、人間は環境に反発することにより、多大なエネルギーを消費します。つまり、リビングで保護者が何かしらの勉強をすれば、リビングは必然的に「勉強の場」になるので、お子さんは全エネルギーを勉強に注ぎ込めます。「リビング」を朝から晩まで勉強の場にする必要はありません。1日の内、少しの時間でいいので、「勉強の場」として設定してみてください。すぐにうまくいくとは限りませんが、間違いなくお子さんの学習時間を増やすことができるでしょう。

[執筆者]

イムラン スィディキ Imran Siddiqui
株式会社ブルーフレイム代表取締役
コペル英会話教室校長
[プロフィール]
1976年生まれ。上智大学大学院時代、複数の英会話スクールで教え、超人気講師となる。
大学院卒業後、中央青山監査法人に就職するも、英語教育への熱意が冷めず、会社勤めしながら2003年「コペル英会話」を設立。
英会話スクールを経営するかたわら、英語本も23冊出版している。
また、ネットも積極的に活用。オンランの英語コミュニティは登録者数10万人超、YouTubeチャンネルの登録者数は17万人超とネットでの存在感を増す。
2021年には大田区の小中高校向けの個別学習塾を引き継ぎ、塾業界に参入。
中学2年生で英検2級合格など、地域トップレベルの成果を出している。

亀元 一英 Kazuhide Hisamoto
城南コベッツ池上駅前教室 教室長
[プロフィール]
大学生時代、複数の学習塾(集団、個別)で講師を勤め、超人講師となる。
大学を卒業し、大手集団学習塾に就職するも、より生徒を近くでサポートできる個別指導塾での勤務を希望し、ブルーフレイムにスカウトされる。
現在、ブルーフレイムが運営する個別学習塾の教室長を務めている。

城南コベッツ池上駅前教室
https://covez-ikegami.jp/

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