読書感想文が苦手な子に親ができる3ステップのサポート~本選びから感想文の準備まで親子のコミュニケーションに~ 

前回の記事
前回は、読書感想文を書く意義について、私なりの考えを述べました。

今回は、子どもの読書感想文について、我が家でどんな実践をしていたかをシェアしたいと思います。

我が家の実践

学校の先生方は大変お忙しく、行事などもこなしながら、カリキュラム通りに授業を進めていく(インプットさせる)だけで精一杯なんですよね。

先生によって多少の違いはあるにしても、学校で、読書感想文の書き方(アウトプット)の練習まで、一人ひとり懇切丁寧に面倒を見ることは難しいと思います。

だから時間のある長期休みに「アウトプットできる脳の使い方をトレーニングしましょう」ということで宿題にされたりするのだと思いますが、だからといって、家庭ですべて面倒を見るのは、正直、大変なんですよね。

実際、子どもに本と原稿用紙を渡して、いきなり「3枚書きなさい」とか「5枚書きなさい」と言ったところで、書けないんですよ。

書いたとしても、本のあらすじやそのとき思いついたことを、後先考えずに書き始めてしまい、同じことを何度も書いたり、長くなりすぎたり短すぎたり・・・交通整理されていない文章になってしまう子が多いと思います。

きちんと書けるお子さんもいらっしゃるかもしれませんが、少なくともうちの子達は書けませんでしたので、私は次のようなサポートをしていました。

[1]自分の体験と紐付けやすそうな本を、夏休み前に選んで入手する。

[2]本の内容と紐付くような体験を、子どもと一緒に思い出す。

[3]文章にする前に「構成メモ」を作るようにうながす。

[1]について

本の選び方としては、子どもと一緒に書店や図書館へ行ったり、課題図書のパンフレットを見たりして、子どもが読みたいという本を選びました。何も読みたい本がなさそうなときは、子どもの体験と紐付けやすそうな内容の本を一緒に探しました。

ただ、子どもが自分で選んだ本でも、

「この本は、あなたのどんな体験に引き付けられそうなの?」

と、一度子どもに考えさせるようにしていました。「読む分には面白かったけれど、自分の体験とはうまく紐付けられなくて感想文は書けなかった」という事態を防ぐためです(エンタメとして楽しく読んで終わり、という本とは別物として考えていました)。

そして、余裕を持って取り組めるように、本はできるだけ夏休み前に入手しておき、読み始めたら、なるべく一気に読むようにしていました。途切れ途切れに、ちまちまと何日もかけて読んでいると、読みたい気持ちの旬が過ぎてどうでもよくなり、本の内容から受け取れることが減ってしまうからです。

[2]について

小学校低学年のうちは、強く印象に残ったところに付箋を貼りながら読み(私もできるだけ同じ本を読みました)、読み終えた段階で、

「どうしてその部分が印象に残ったの?」

「読んでいて、どんなことを思った(思い出した)の?」

などと子どもに質問しながら、子どもが自分の体験を引き出すお手伝いをしました。

質問は、子どもと向かい合って尋問のようにするのではなく、私も洗濯物を干しながら聞いてみるなど、できるだけ気軽な感じで、雑談をするような感じで聞いた方が、子どもも話しやすそうでした。そして、一度で核心に迫ろうとせず、時間をかけて引き出すと考えておいた方が、お互いにしんどい思いをしなくて済みます。早めに取り掛かるのをお勧めする理由は、この段階に時間をかけられるようにするためでもあります。

[3]について

いずれ自分で書けるようになってもらうため、私が最も重視していたサポートは、この[3]でした。

いきなり文章を書き始めないで、まず「構成メモ」を作らせること。

本の内容をきっかけに思い出した自分の体験と、そこから思ったこと・感じたことを書いていくわけですが、いちばん書きたいことを全体の中心に据え、どういう順番で何を書くか、付箋にメモ書きして、順番を入れ替えながら構成を考えさせます。

「初め・中・終わり」というような、ざっくりとした構成を視覚化しておくだけでも、どう書けばいいか、道筋が見えてくるからです。「交通整理」された文章を書く鍵は「構成メモ」にあると言っても過言ではありません。

「構成メモ」で文章全体を見渡せるようになると、長く感じる文章も、実は「初め」と「中」と「終わり」というパーツの組み合わせだとわかって、書くことに対して、心理的なハードルが下がっていきます。

そして、書きながら、パーツの組み合わせだということが実感できると、今度はだんんだんと、「初め」の部分は本に出てくる会話で始めてみたらどうか?とか、「中」の部分では自分のエピソードを書くために本の何ページのあの部分を引用しようとか、「終わり」の部分には結論を書くけれど、「初め」に書いた内容ときちんと対応しているかな、「中」の部分はきちんと結論の根拠になっているかな、などなど・・・いろんな工夫や配慮が出てくるものなのです。

ここまで来ると、「書ける」という自信がついているはずです。

もちろん、最初からできるようになるわけではなく、何度も積み重ねていくうちに・・・なんですけどね。

手抜きをしないで自分を深堀り、言語化するということの価値

我が家の子ども達も、毎回苦労してブーブー言いながら書いていましたが、読書感想文をきっかけに、

「自分の体験を言語化(アウトプット)する」

「学び(インプット)から自分なりの次の行動(アウトプット)を引き出す」

というトレーニングを積み重ねることになりました。

そして、面倒でも手抜きをせずに自分を深堀りして言語化するという経験は、今、大学での学びや論文にも活かされていると感じますし、今後の人生においても、折に触れて子ども達を助けてくれるだろうな、とも思います。

そして、私も子ども達の読書感想文の宿題には毎回うんざりしていたものですが、今思い返してみると、親子で同じ本を読んだり、共有している体験について話し合ったりしたことは、

「子どもと一緒に、あぁでもない、こうでもないとやっていたなぁ」

という、夏の良い思い出になっているんですよね。

ただでさえ忙しいママさん達・・・夏休みの読書感想文は面倒極まりないとは思いますが、子どもと一緒に何かに取り組める時期って案外短くて、すぐに過ぎ去ってしまいます。

「どうせ時間がかかる宿題なら、親子のコミュニケーションにしてしまおう」

というような気持ちで、楽しんでしまうことをお勧めします。




Maman
家庭教育コンサルタント
夫と大学生の息子・娘の4人家族。

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