子どもの虫歯治療中に引っ越しが決まってしまった!できれば引っ越し先で治療も定期健診も続けたいけれど、どうしよう?
今回はそんな悩みについて、つのだデンタルケアクリニック院長、角田智之先生へお伺いしました。
引っ越しが決まった!子どもの虫歯治療、どうしよう?
引っ越しで、お子さんが慣れた歯医者さんを変えるのは不安なことですよね。パパ・ママ目線で、現在の受診パターン別にお話ししてみたいと思います。
パターン別対応方法
1)痛いときに受診するが、とくに決めた医院はなく、子どもと一緒にいける時間と場所で歯科医院を選んでいる。
2)痛みや虫歯があるときに、治療してもらう小児歯科もあるかかりつけ歯科があり、ほぼ同じところを受診している。
3)子どもを虫歯にしたくないので、定期的に予防を重視してくれる歯科医院に通院している。
4)口腔外科などでの治療中や術後で、定期的な治療や経過観察が必要な状態である。
1)、2)の場合
とくに、転居先の近隣で、通いやすいクリニックを選ばれて受診していただいてよいかと思います。標榜科目としては、小児歯科が標榜してあるクリニックがよりよいかと思います。
また、治療途中での転居の場合は、担当医に転居が決まった時点で伝えれば、なるべく転居前に終わらせるか、終わらない場合は、転居先の医院の歯科医師に伝えるべきことをアドバイスしてくれると思います。
治療内容が複雑であれば、紹介状を添付してくれることもあり、ご心配であれば転居先で何を伝えればいいのか、紹介状の発行が必要かを確認し、内容によっては紹介状を依頼してもよいかと思います。
3)の場合
お子さんの虫歯予防について注力されておられる親御さんかと思います。ただ、
この場合は、標榜科目として小児歯科がある医院または、医院は限られるかもしれませんが、●●小児歯科といった小児歯科がクリニック名についている施設のホームページを確認し、小児の予防歯科に力を入れている医院をお勧めします。もしわかりにくければ、現在通院中に担当の先生に、「予防をしてくれる小児歯科は引っ越し先にありますか?」と聞いてみてください。
きっと、詳しくアドバイスしてくれると思います。
4)の場合
かかっている病院または歯科医院で紹介状を依頼してください。必ず書いてくれると思います。
特に、大学病院などで治療中、経過観察中であれば、転居先の病院の紹介もしてくれると思います。
現在は、歯科医院も夜間診療・日曜診療などライフスタイルにあわせた患者さんのニーズにこたえてくれるクリニックも多いと思います。
ただ、予防を重視し、唾液検査や歯磨き指導、食生活を含めた指導などのていねいなメンテナンスを行うところもありますが、地域によっては数が限られると思います。
いずれにしても、歯科治療は治療が終了した時が始まりであって、特にお子さんは治療したところが問題なく経過すること、永久歯に上手にバトンタッチできること、生えたての永久歯をいかに虫歯なく成熟させること、であると考えます。
これは、痛みなどの症状がなくても、定期的な歯科医院での管理が必要です。
ぜひ、虫歯がなくても転居先で近隣の歯医者さんをみつけて、一度健診にて受診していただくことをお勧めします。
そうすれば、歯科医院の雰囲気やどんな先生がいるのかなどもわかり、受診の不安も少なくなるかもしれません。
「虫歯がなくても受診していいのかな?」と思われるかもしれませんが、現在の歯科は予防が一般的であり、全く問題ないでしょう。
早め早めの行動を心がけ、お子さんの健康な歯の維持を目指しましょう。
[執筆者]
角田智之先生
つのだデンタルケアクリニック院長
歯科医師
日本選択理論心理学会認定選択理論心理士
[プロフィール]
予防歯科と口腔外科、舌痛症診療を中心にした診療を行っています。予防歯科は唾液検査を実施し、患者さん一人ひとりにデータに基づいたオーダーメイド予防プログラムを提供することで、地域における歯科疾患の予防に努めています。
原因不明の舌の痛みを主症状とする舌痛症は心理的要因にて発症するといわれており、メンタルヘルスが大きく関わっていると考えられています。当院は、数少ない舌痛症を診療するクリニックであり、なかでも薬を使わず心理療法のみで改善することに力を入れています。オンライン診療も行っており、患者さんは全国から受診可能な体制を整えています。そのほか、メンタルヘルスに関する相談も行っています。
心理的側面からの身体への影響は計り知れないものがあり、少しでも心理療法を通して、困っている患者さんのお役に立ちたいと願っています。
つのだデンタルケアクリニックホームページ
http://www.tsunoda-dentoral.net/