双子の親になってよく言われること
双子だ、と認識されたときによくされる質問や、言われることがあります。
どこで誰と出会っても、だいたい同じようなセリフを言われることに最初はとてもおどろきました。
よくある質問1「どっちがお兄ちゃん(お姉ちゃん)?」
会話のきっかけに使われることが多い気がします。
わたしとしては、生まれた時間はわずかな差なので「兄・弟」という風にみることができません。
でも周りの人には気になったり、会話のきっかけにと声をかけてくれてるのかもしれません。
兄とか弟とか関係ない、双子は双子だよ。ということを伝えたくてわざわざ「戸籍上はこっちが兄です!」と答えたりしてる時期もありました。笑
よくある質問2「一卵性?二卵性?」
双子のことを、よーく観察してくれる人から言われることが多い気がします。
保育関係の方や、子どもが好きな方、病院関係の人など。
「赤ちゃんが2人並んでいてかわいい!そっくりだなあ、あれ、でも少し顔が違う?」
と疑問に思ってからの「一卵性?二卵性?」という感じが多いです。
よくある質問3「不妊治療をしてたの?」
双子を妊娠・出産しているとわかると、聞いてもいいという判断になる人もいるようです。
わたしも、知り合いの双子ママ数名にも「治療をしてたの?」と聞かれた経験があり、結構あることなのだと知りました。
いろいろな思いで妊娠を待ち望んだり、治療に取り組んでいる方がいると思います。
不妊治療をしているかをオープンにするか否かは本人の気持ちが尊重されるべきですが、デリケートな話題ではあると思います。
近しい間柄でない限り、聞かれるととても動揺する質問だとわたしは思いました。
よくある質問4「親戚に双子がいるの?」
双子は家系だと聞くことがあります。それを知っている方に聞かれることが多いです。
よくある質問5「大変そうorどうしてるの?」
大変だし大変でもないというのが産んでみてからの感想でした。
大変だと思うのは作業量が2倍なこと、1人に集中できないということ。
大変でもないと思うのは、2人分の作業を1つの作業として捉えるようになってくるので、見た目よりも大変でない場合もあるという点。(ただこれは自分が慣れてしまっているからという点が大きいです)
よくある質問6「喜びも2倍だね」
2倍ではないような気がします。
1人バージョンの喜びの量?を知らないので、喜びは喜びのまま。わたしが疲れているのかもしれません。笑
2人のよさを感じることはあります。
例えば片方が泣いていてわたしが途方に暮れているとき、もう片方がにっこりしてくれた時などはじーんとしてしまいます。
喜びを2倍では感じられないのに、辛さを2乗で感じることはしばしばあります(同時にくる体調不良や同時の大泣きなど)
わたしは疲れてるときやつらいときなどにこれを言われると、結構落ち込んでしまいます。
よくある質問7「授乳(orミルク)どうするの」
乳幼児に「母乳?ミルク?」と聞いてくる高齢者がいるように、双子の授乳事情は気になるようです。
経産婦を中心にかなりよく聞かれる質問で、すごい聞かれるので驚きました。
聞いてどうするんだろう?という疑問は未だに残ります。
(ちょうどミルクや授乳に悩んでいるママから「双子だったらどうしてるの?」と聞かれたときは困っているんだなあと思いました。)
同時授乳の話をするとエーと驚かれたりするのでいつも恥ずかしくてどんな顔したらいいのかわからない質問です。笑
よくある質問8「双子は◯◯が遅い」
うちの子は月齢のわりに歩き始めが早かったのですが、その様子をみた人から「双子はいろいろ遅いっていうけど、歩くね」と言われたことがあります。
双子かどうか以前に、その子の成長のスピードや個性があると思うので、それに対して感想を言えることにギョッとしました。
その人はきっと、歩くのが上手だと褒めてくれようとしたんだと思います。
中には言われて傷ついたり、落ち込んだりすることも?
びっくりしたり、「なんでこんなことを言われなきゃいけないの?」と思うこともありましたが最近ではそれにも慣れて、のんびり受け答えできるようになったなあと思います。
あとは、言ってくる人によるところも大きいと感じます。
よく知らない人、自分が苦手だったり心を許せていない人から言われると、負の感情が出やすいと感じます。
何かしら声をかけようとしてくれてる気持ちがうれしい
初対面の会話で、大体おなじようなことを聞かれ(言われ)ます。
たいていの人は最終的に双子とわたしに対して「大変だけどがんばってね」というようなことを言ってくれます。
仮にその人に言われた言葉でわたしがモヤモヤしても、その人はわたしをモヤモヤさせたくて言っているというよりは、今日偶然出会った双子の親子に「何もできないけど頑張ってほしい」「見守るしかできないけど応援してるよ」といったことを伝えたくて話しかけてくれるように思います。
それがわかるようになってから、言葉に少し「ん?」と思うようなことがあっても、受け流せるようになったのかなあと思います。
少数派すべてにいえること
ネガティヴな気持ちになる言葉を言われたときには、落ち込むと同時に「わたしも誰かに同じ思いをさせる可能性だってあるのだ」と思っていました。
そういう言葉を発した人すべてに、悪意があるとは思えなかったからです。
世の中にはいろんな「少数派」があります。
双子の親になって、言われたことで落ち込む経験もしてからは、
自分が知らないことに対してとっさに出る言葉に、ほんのちょっと想像力が足りないということもあるのかもしれないと思うようになりました。
自分の何気ない言葉や考えが人を悩ませるかもしれないと、より思うようになったと感じます。
いろんな運命がめぐって、わたしは双子の母になりましたが、そうでなければ今頃わたしだって、双子をもつママに悲しくなるような言葉をかけていたかもしれません。
いまは母親のわたしに対して向けられる言葉がほとんどですが、双子が大きくなっていくにつれ彼らが言われ、考えなければいけない機会が出てくると思います。
そのときは一緒に悩み、考えたいと思います。