産まれた赤ちゃんに病気があったらどうなるの。NICUってどんなところ?

 ●赤ちゃんに病気があったらどうなる?

赤ちゃんが産まれる時、誰でも願う事は「元気に産まれてきてくれますように。」ということ。でも、残念ながら元気で産まれる赤ちゃんばかりではありません。
予定よりも早く小さな状態で産まれてきてしまう未熟児の赤ちゃん、色々な病気を持って産まれてくる赤ちゃん、そういう赤ちゃんはどうなるのでしょうか。

●NICUってどんなところ?

我が家の息子は、妊娠30週の時に心臓に病気がある事がわかりました。その為最初にかかっていた産院から大学病院に転院して、出産後はすぐに治療を開始する事になりました。
大きな病院にはNICU(新生児集中治療室)があります。問題のある赤ちゃんが元気に大きく育つための部屋です。新生児を専門に診てくれる先生や看護師さん達が24時間体制でサポートしてくれています。赤ちゃんには呼吸・心拍・体温を管理する機械が取り付けられています。
NICUは通常の新生児室とはまったく違った部屋です。



●NICUで面会はできる?

赤ちゃんがNICUに入る事になったら、家族は赤ちゃんに会う事ができるのでしょうか?
私の入院していた大学病院では1日2時間の面会時間が決まっていました。それ以外の時間は面会をする事ができません。ただし、手術前夜や直後など、特別な状況の時には面会時間以外でも会いに行く事ができました。平日の面会時間はママさんばかりでしたが、土曜日や日曜日になると夫婦そろって面会に来ているご家族が多かったです。
では、赤ちゃんに兄弟がいる場合はどうでしょう?小さなお子さんはNICUに入室する事はできません。でもガラス越しに赤ちゃんを見る事ができるスペースがありました。これも病院によって違いはあると思いますが、できるだけご家族に安心してもらえるようにという配慮がされている病院が多いのではないかと思います。

●NICUでの治療費は?

NICUでの治療には費用がかかるのでしょうか。
ただでさえ出産にはお金がかかります。そのうえ予定外で赤ちゃんが入院ということになれば費用面でも不安があります。
NICUでの治療は保険が適用されます。また、赤ちゃんの病気によって「未熟児養育医療制度」「小児慢性特定疾患医療費助成」「育成医療」など色々な制度があります。
私の場合は病院からどのような制度に申請できるのか説明がありました。このような制度を利用すれば、実質的にかかる費用は赤ちゃんのオムツ代程度です。
どのような制度が利用できるのかは、赤ちゃんの状態や各自治体によって規定があるので、よく確認する事が大切です。



●NICUに入って感じたこと

我が家の息子の場合、とても重い心臓病で産まれました。生後1週間目に大きな手術をして、その後2度の感染症にかかってしまった為、NICUでの入院期間は4か月でした。
4か月間、毎日面会時間に病院に通う日々でした。面会時間が短い事は寂しい事でしたが、NICUの中では先生や看護師さん達が本当によく息子の事を見てくれていました。医療的なサポートは勿論ですが、育児ノートを作ってくれて毎日担当の看護師さんが記録してくれました。日々の何気ない様子を書いたり写真もたくさん撮ってくれました。産まれた日から毎月の記念日には手形足形を取ってくれました。そして、面会中に私がノートに書いた不安や疑問にも丁寧に答えてくれました。そうやって本当に多くの人に見守られてきました。
NICUを退院する日、お世話になった先生や看護師さん達が集合してくれて、もうだいぶ大きくなった息子にベビードレスを着せて写真を撮りました。
NICUを退院してもまだ闘病の必要な体でしたが、NICUで大切に育ててもらった事は私達家族にとって本当に嬉しい事でした。

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