子供が入院する事になった時に病院から「保護者のどちらかが付き添い入院をしてください。」と言われる事も少なくありません。付き添い入院はどんな感じなのでしょうか?
我が家の場合、息子が産まれる前から心臓病である事がわかっていた為、長期の付き添い入院や検査入院等、今までに何度も経験してきました。
●病院によって対応は違う
今まで3つの病院で入院を経験してきましたが、病院によって対応は違います。
『基本的に誰かが必ず付き添い入院してください』
という病院もあれば
『完全看護なので付き添い入院は必要ありません』
という病院もあります。
しかし、完全看護の病院であっても小児病棟の場合は面会時間が夜の8時や9時頃まで設定されている病院も多いと思います。その場合一緒に寝泊まりはしなくても1日のほとんどの時間を病院内で付き添うという事になります。
●付き添い入院中の子供の世話はどんな感じ?
当たり前ですが、入院は子供の病気を治す為のもの。医療行為は先生や看護師さんがやってくれますが、小さい子供の面倒は親がみなければなりません。ミルクを飲ませる。食事をさせる。着替えをさせる。トイレのお世話。お風呂に入れる。など、家でやっている事を狭い病室の中でつきっきりでやる事になります。
子供も慣れない入院生活でワガママになる事が多いです。病棟にプレイルームがある場合も多いですが、遊べる時間は限られているし、回復期の調子の良い時しか遊べません。
個室ならば泣き声が大きくても気になりませんが、大部屋の場合は子供の機嫌を取りながら周囲の迷惑にならないように気をつかわなければなりません。
●親の生活はどんな感じ?
基本的に外出は不可です。せいぜい病院内の売店に行けるかどうか。それも、子供が処置を受けている数分間にダッシュで買いに行くという感じなので自由は無いと思っておいたほうがいいかもしれません。
親の寝る場所は、病院貸し出しの簡易ベッド。又は子供のベッドで一緒に添い寝という事が多いです。簡易ベッドで使用する寝具は貸し出してくれますが費用がかかります。
シャワーは病棟に付き添いの人のシャワールームがある場合が多いです。しかし限られた時間内で多くの人が入らなければならない為、1回あたりの使用時間はとても短く、入る時間帯も自分の希望通りにならない事が多いです。
親の食事は病院内の売店で購入するか持参したものになります。冷蔵庫、電子レンジ、ポット等は共用の給湯室が準備されています。飲み物等はマジックで名前を書いて冷蔵庫に入れますが、みんなが使用するのでいつも冷蔵庫内はいっぱいになります。
いずれにしても、売店で買ったお弁当やレトルト食品などしか食べられないので、入院が長くなると辛いかもしれません。
お子さんがまだ小さく、病院で提供される食事を食べきる事ができない時には、残りを食べるということもよくあります。
●家族でよく話し合う事も大切
我が家の場合は子供は息子1人です。妊娠中から病気がわかっていたので私は仕事もしていませんでした。その為、付き添い入院は当然の事だと思っていたし、長期間の入院でもそれほど苦になりませんでした。
でも、同じ時期に入院したお友達の中には色々なご家庭がありました。兄弟がいるご家庭も多いです。赤ちゃんが入院する事になると、兄弟がお母さんと会えないというストレスのほうが大きく、入院している子供の事よりも、家に残してきた兄弟の事を心配するお母さんもいました。又、1人親で他に助けてくれる人がいないというお母さんもいました。
大事な子供の命を守る為とはいえ、付き添い入院はなかなか大変というのも事実です。
●いつ誰に起きてもおかしくないこと
我が家のように生まれつき病気があれば、付き添い入院も当たり前の事として受け入れる事ができるかもしれません。でも、元気で生まれても突然病気にかかる事もあります。予定を立てた入院ならまだ準備もできますが、突然の高熱で病院に行ったらそのまま入院なんていう事もあります。そんな時にどうする?と一度家族で話し合っておくだけでも、いざという時に慌てずにすむかもしれません。