寝ていたはずの子どもが夜、大きな声で叫んだり、急に泣き叫んで歩き回ったりそんな時はどうしたらいい?新見先生に伺いました!

子どもが夜、大きな声で叫んだり、急に泣き叫んで歩き回ったり・・・そんな「夜驚症」について新見正則医院院長、新見正則先生にお伺いしました。

夜驚症とは?

夜驚症は寝ているときに、突然に驚いたり、びっくりした表情で悲鳴をあげて、叫びながら目を覚ます状態です。目を覚ますといっても、完全に覚醒する場合と、実は寝ぼけている場合などがあります。
夜驚症の原因はわかっていません。子どもにはよく起こることで、過度な心配は不要です。20人にひとりぐらいは夜驚症を経験します。かるいものであれば、もっと多くの子供が経験します。多くは思春期までに消失することがほとんどです。
ご両親はあまり夜驚症に過敏になる必要はありません。

お医者さんに診察して欲しい。でもどうやって病院を探せばいいの?

しかし、心配な気持ちをもったまま成長を見守るのが辛いときは、夜驚症の診療が得意なクリニックを受診しましょう。
探し方は簡単で、近くの小児科に「夜驚症の子供は診てくれますか?」と尋ねて、事務の方のレベルで、「どうぞいらしてください」と即答するクリニックを選びましょう。事務の方が即答しないということは、あまり夜驚症を見ていない証拠です。

病院に行くほどではないけれど・・・

しかし、クリニックに行くのがちょっと憚られる時は、漢方薬も役に立ちます。
漢方薬は医療用と同じものが薬局で処方箋なく手に入ります。抑肝散と甘麦大棗湯が有効なことが多いのです。抑肝散はこどもの癇癪を収めるという意味で命名されています。7種類の生薬から構成されています。蒼朮、茯苓、川芎、釣藤鈎、当帰、柴胡、甘草の7個です。
一方で甘麦大棗湯は甘草、小麦、大棗という生薬から構成される漢方薬で、甘草は甘味の成分、大棗はナツメです。小麦はそのままコムギです。どれも食用として使われているので、安心で、そしてそんな食用の生薬を3つ合わせて、夜泣きが結構収まるので漢方の不思議を感じるのです。
漢方が得意なクリニックでは保険適用で抑肝散や甘麦大棗湯を処方してくれます。ちかくに漢方が得意な小児科がないときは、遠隔診療で漢方薬を保険適用で処方してくれる漢方クリニックもあります。

漢方薬の子どもへの内服量は薬剤師や医師に相談して決めて下さい
多くの自治体では子どもの保険診療は無料になっているところも多いので、気になる方は確認をしてみましょう。

困った時は選択枝のひとつに加えて下さい。

執筆者

新見正則先生
オックスフォード大学医学博士
新見正則医院院長

[経歴]
外科医x免疫学者x漢方医としてレアな医師として活躍中。
2013年イグノーベル医学賞受賞(脳と免疫)
新見正則医院は飯田橋駅西口の富士見教会に面した自費診療のクリニックです。
世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬フアイアを基本処方にして漢方薬を加えて、各種のがん疾患や難病・難症に対応しています。もっとも多い患者さんは乳がんですが、最近はコロナ後遺症の患者さんが激増しています。「フローチャートコロナ後遺症漢方薬」はAmazonでベストセラーとなっています。

新見正則医院ホームページ
https://niimimasanori.com/

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