娘が聾学校ではなく、地域の普通小学校へ入学したことについて、いくつかご質問いただいたので少しまとめてみました。
就学前の娘は、幼稚園と療育両方に通っていました。小学校入学を前に療育先の先生からアドバイスいただきましたが、実際に行動したことや小学校に相談したこと、そしてどう対応いただいたのかを振り返ってみたので、よろしければ読んでみて下さい!
学校によって対応や考えも違うと思いますので、参考程度にしていただければと思います。
「インテグレーションするにあたって学校には何をお話しましたか?」という内容の質問をいくつかいただいたので、簡単ではありますがまとめてみました。
うちも入学前にはものすごく不安で親として何ができるのか悩みました。
入学してから気づいたこともありました。あくまでうちの場合なので、合う合わないはあると思いますが、少しでもご参考になれば嬉しいです。
まず何をしたか?
小学校入学前の2月に
「娘は聴覚障害があるため、そのことについてご相談したいのですが・・」
小学校に連絡をしました。電話は教頭先生が対応してくださいました。
相談の時期は?
実際、学校へ行って先生方とお会いしたのは3月下旬でした。
校長先生と教頭先生2名が対応してくださいました。
その際、難聴に関する資料をいくつか作りお渡ししました。その資料は担任の先生に毎年引き継がれていました。
(1)座席の位置について
娘の場合、当時も今も右側のほうが聴こえが良いため、「聴こえやすく状況がわかりやすい席」になるべく座れるように相談させていただきました。
学校によっては、椅子の脚にテニスボールをつけてくれることも。ただ、「視力の関係で前方の席が必須である」・「先生の近くに座るのが安心する」など配慮が必要な子はうちだけではないので、その点は気をつけるようにしました。
(2)クラスメイトへの説明
「娘のクラスメイトへ耳のことを説明するかしいないか」また「説明するとしたらどのように伝えるか」を学校の先生方療育先の先生方に相談していました。
娘がどうしたいかも聞きながら、後日、担任の先生も含めて話し合いました。
結論は全員一致で「クラスメイトのお友達には早めに伝えよう」でした。
伝え方は、娘からみんなへ手紙を読む形にしました。
内容は、「呼ばれても気がつかない時があるけれど無視をしているわけではないこと」「肩をトントンしてから話してもらえるとわかりやすいこと」などです。
先生からも補足説明をしてくださいました。
これは4年生まで毎年新しいクラスになる度行っていました。
(3)指示が通らない時
人工内耳をしていても周りの健聴の子たちに比べると語彙力が少なく、またガヤガヤしていると聴き取れないことも多いので先生の指示が娘に伝わらない時どうすればいいのかを相談しました。
小学校1年生の時の担任の先生からは
・児童全員がわかりやすく理解できるように声の大きさや口調、時には簡単なジェスチャーを入れながら授業をする。
・掲示物など目で見て確認しやすい工夫をする
・娘がわかりやすいイコールみんなもわかりやすい、そんな授業を心がけていく
ことを言われました
実際に先生の授業はとてもわかりやすく、児童からも頼りにされていて保護者からの信頼も厚かったです。
それでもやはり、人工内耳の聞き取りには限度があるため状況によっては聞き取れなかったり理解できないこともありました。その時は娘が先生に確認に行くようにしていました。
娘はわからないことがあれば積極的に先生に聞きに行っていたようです。
担任の先生が毎年代わっても面談などで「思わぬところで伝わっていない時があるので娘さんがわからないところを聞きに来てくれるのは本当に助かります。」と言われていました。
ただ、娘にとってお友達と話している際に聴き取れなくて何回も聞き直してしまう時はどうしても気まずく感じてしまうことがあったようです。
草餅きなこ
先天性重度難聴で両耳人工内耳装用中の娘がいます。
娘の難聴が分かった時、私自身ネットや本などで情報を得たので、ほんの少しでも難聴児ママさんにとって参考になれば嬉しいです!
Instagram:草餅きなこ(mochimochikusamochi87)
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資料を作ったり、クラスメイトみんなへのお手紙を書いたり、どんなことに困るのかを話し、それに対応するための工夫について具体的に話し合えたりと、入学前の準備があると安心ですね。もちろん大変なことですけれど、学校との話し合いはとても有効なのだなと勉強になりました。担任の先生からの「わからないところを聞きに来てくれるのは本当に助かります。」ということばから、寄り添ってくれているし尊重してくれている気持ちが伝わって来て温かいです。娘ちゃんの、わからないところを先生に聞くという積極性も、素晴らしいです。
[ママ広場編集部]