[12]小学校5・6年生編(2)|勉強は「やる気になるまで待つ」ではなく「やる気にならなくてもやる」を目指すために

前回の話

今回例としてあげるのは、相談に来られたのは小学6年生の女の子です。
仲の良いお友達と同じ塾に通っているものの、勉強しているのではなくお友達と行くことが楽しい。授業はついていけず、もちろん自ら勉強することはしない。
お友達とスマホで夜遅くまで連絡をしている。一応ルールはあるけれど、守っていないし注意をすると反抗的な態度で暴言を吐く。テストの点数は5点・10点・・・0点。どうしたらいいですか?というご相談でした。




この子の場合、確認したところ算数は九九の時点でつまづきがありました。
勉強をしなくても今が楽しければいいし、保護者のいう事すべてがうっとうしく感じている。
勉強習慣をつける以前の状態でした。

通っている塾は集団塾。お友達がいるから楽しい。止めたくないとのこと。
保護者の方は最低限の知識は身につけさせたいという要望でした。そこで考えたのは、近い未来を具体的に想像してもらう機会をつくりました。
おしゃれでかわいくて、勉強も教えてくれるお姉さん的立場になる先生に担当をしてもらうことにしました。大学ではどんなことを勉強していたのか、気になる最近のオシャレ事情も話してくれる。中学校生活や高校生活、大学生活の楽しいところ、頑張らないといけないとこと、大変なところ。最初は、勉強に集中しないこともありましたが、2年生の復習から始めていき、6年生が終わるころには5年生の復習まで終わりました。
最終的に小学校の間にテストで100点を取ることはできませんでしたが、ちょっと先の未来が見えたことで全くやらなかった勉強を自ら進めるようになり、テストの点数も少しずつUPしてきたことで自信がつくように。また、算数の単元でもわかる箇所が増えてきました。
大きく変わったことは、先生と話したことを保護者の方にも話をするようになり、一緒に買い物をした時に洋服などを見て「20%OFFっていくらになる?」と身近な数字にも興味が出始めたりするようになったことです。中学生になった際も復習はしっかり続け6年生の復習も終わり、自分の決めた目標に少しずつ取り組んでいます。

また、5年生の男の子の場合。
宿題が終わったら友達と遊べる。早く宿題を終わらせたいけれど、なかなかはかどらない。
そんな時に試した方法が一緒に遊ぶ友達と遊ぶ前に宿題、勉強をすることです。男の子は意外と友達同士で勉強すると捗る場合があります。
「宿題が終わったら遊べる」という意識がある場合は、早く終わらせたい気持ちもあり、ふざけることなく真剣に取り組みます。なかなか一緒に遊ぶことが難しい時期ですが、友達と宿題をする場を作ることで「自分も頑張らないと」と思う場合が多いようです。
外部に頼る場合はその子に合った環境を整えることが大切。
せっかく頼ってもその子に合っていない場合は逆効果です。

その子にあった方法を見つける根気も、保護者には必要なのです。

まとめ

長々と書いてきましたが、勉強習慣をつけるため、一番何が必要かというと保護者の意識です。
私たちが小学生の時とは違い、家庭で行うことが多いと感じている保護者の方も多いのではないかと思います。
今回お話しした内容はすべてやらなくても大丈夫ですし、これが正解ではありません。悩んだ時のひとつとして取り入れて頂ければと思います。うちの子には合わなかった。できなかった。という場合もあると思います。
それでも一緒に試行錯誤していくことで、何かがきっかけになり子ども達の意識が変わってくる場合もあります。
正解がないことを試すのは大人でも大変ですよね。絶対やる気がでる方法というのはありません。ひとりひとりにあるきっかけを地道に探す。
親ってなんて大変なんでしょう。それでも子どもたちには明るい未来を過ごして欲しい。そう思いながら一緒に頑張れたらいいなと思います。

エイターママ
小5娘の母。元塾講師。

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