前回のお話
ある夜、ゆみかちゃんを寝かしつけた後、寧々ちゃんのママから久しぶりに電話がかかって来て、「ゆみかが慣れるのにもう少しかかりそう」と話すと「ゆみかママエライよね。大変でも頑張れる人を神様が選んだんだよ!」と言われたあやこさんは「またこの話・・」と思い・・
障害児のママは神様に選ばれたと言われて[20]
「神様に選ばれたとかの話ってよく聞くけど・・どうしてそう思うの?」
と寧々ちゃんママにたずねたあやこさん、すると
「えーーーっ?ゆみかママ、自信持ちなよ。絶対選ばれてるって!根拠あるもん!!」
と言い出して・・
「亜綾ちゃんいるじゃない?1歳の時、胎内記憶の話したんだって。『雲の上からママを選んだ』ってさ。
ウチも前世占いしてもらったら、私は寧々の子どもだったんだって!必ず親子で転生してくるって、寧々は私を幸せにする為に生まれてきたって占い師が・・」
一方的にまくしたてる寧々ちゃんママは
「それにしても、ゆみかママはエライよ。だってさ、うちら普通の子たちに囲まれてたら辛くなるのに、よく幼稚園通わせてて偉すぎだってみんなで話してたんだよ!」
「障害児のママって本当尊敬する!みんな強いよね」
強い?
そう言われて胸がズキッっとしたあやこさんに、
「だって私には無理だも~ん」
あっけらかんと言う寧々ちゃんママに
「・・ごめん。ゆみかが起きてきたから切るね」
そう言ってあやこさんは電話を切ったのでした・・。
続きます
植木千尋
ブロブフィッシュ似の主婦です
知的障害を伴う自閉症児を子育て&溺愛中