【前編】子どもの成績が下がってしまった!でも本人のやる気が・・そんなお悩みについてお答えいただきました!

子どもの成績が下がってしまった!でも本人のやる気がない・・・そんな悩ましい問題に、今回は元高校教師でもある、株式会社J-エデュケーション代表取締役、寺田昌嗣さんに前後編に分けてお答えいただきました。
今回は前編です。




「勉強しなさい!」と強く言うまえに気を付けたいこと

お子さんの成績が下がった・・・これは保護者の方にとっては頭の痛い話ですよね。
ついつい厳しくいってしまったり、焦って新しい塾などで勉強させようと思うのも理解できます。
ですが、成績が下がったときに、保護者として考えるべきことがあることを理解しておきましょう。

まず、やるべきことの前に、「やってはいけない」こと。
これは単純な話で、「叱る(怒鳴る)」「責める」ことです。
想像してみて欲しいのですが、ご飯を十分に食べているのに(あるいは食が細くて)体重が増えない・・・。むしろ痩せているとしたら、どうしますか?
「もっと食べなさい!」と怒鳴るのは乱暴ですよね?
胃腸の働きが弱っているのではないか、何か悩みがあるのではないか、そんなことを考えるはずです。

勉強も同じです。
成績が下がった理由を、子どもさんに寄り添って一緒に考えることなく叱りつけ、その延長で「勉強できないなら塾に行け!」というのは、多くの場合、解決策にはなりません。

成績が下がった理由を考えることから始めよう1


では、何が原因か、親子で一緒に考えてみましょう。
まずは、「成績が下がった原因」。これは単純化すると
1)そもそも勉強が分からなくなった(だからやれない)
2)勉強へのモチベーションが下がった(だからやってない)
この2つだと考えて間違いありません。

1)の場合は「塾に行かせる」としても、塾と先生を選ばないと失敗に終わります。
勉強が分からない原因は、かなり前の段階にさかのぼる必要があるかも知れません。そもそもの語彙(ごい)力(言葉・漢字)・思考力が足りていないのかも知れません。その原因を見極め、対策できる先生を探す必要があります。
塾に通わなくても、市販の教材で乗り越えられることもあります。
過去にアドバイスした例では、2学年前のドリルからていねいにやり直しつつ、分からない部分は配信動画で学んでいくことでうまくいったお子さんがいました。もちろん、保護者の方のサポートも大きかったはずです。

【後編】に続きます。

[執筆者]

寺田 正嗣

[プロフィール]
1970年、福岡生まれ。名古屋大学(法)卒。元福岡県立高校教諭。
現在は教育事業を営む傍ら、九州大学大学院(博士課程)に在籍し読書教育と学習法の研究に勤しむ。
教職在職期間は8年と短期間ながらユニークな授業が評判となり、全国紙一面に授業が紹介されている(1998年元旦・朝日新聞全国版)。
2001年に教職を辞し独立。教師時代から研究してきた高速学習と速読のメソッドを完成させ、その指導にあたる。
その効果の高さから、進研ゼミの特集号の監修をはじめ雑誌等の取材も多い。また速読法は私立大学の通年授業として採用された実績もある。
著書には10万部のベストセラー書『フォーカス・リーディング』等がある。

株式会社J-エデュケーション
https://www.kotonoba.jp/

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