前回のお話
障害受容について学ぶ保護者講習会の最中、障害のある息子に酷い言葉を向けられて何も言い返せなかった経験を話したたくやくんママ。すると、隣にいたはるさんが「はぁ?何言ってんのそいつら。たくや君は可愛いっつーの!」とブチ切れ。自分の代わりに怒ってくれたはるさんを見てたくやくんママは笑顔に。講習会は続き「前向きを強制せず、まずはそのままの気持ちを受け止めてあげてください」と茂木先生は話します。
障害児のママは神様に選ばれたと言われて[15]
「障害児の親とは・・・特に未就学児の場合、圧倒的に情報も仲間も少ない。なので孤独を感じる人が多いのです。でも、受容モデルが出来上がるには多くのデータが必要だったでしょう。だから・・・」
障害受容についての図を指しながら茂木先生は話します。
「それほど仲間がいると思っていいのかもしれません。それにモデルがあると『自分だけではない』と思えることに繋がります。子どもと同じく親にだって見通しは必要ですから」
茂木先生の話しに保護者達の表情が和らぎます。
「ところで皆さんは『自己肯定感』という言葉をご存じですか?」
茂木先生が保護者達に問いかけます。
「まぁ『子どもの自己肯定感を育てましょう』ってよく聞きますから」
保護者の一人が答えます。
「そうですね。自己肯定感は子どもが育つ土台になります。そして・・・」
自己肯定感についてボードに図を描いていく茂木先生。
「子どもの自己肯定感を育てるには『親の自己肯定感』が大切だと僕は思っています。親の心が安定してこそ健全な子育てに繋がりますから」
親の自己肯定感が大切だと話す茂木先生ですが、
「でも・・・」
と続けます。
「そこが見落とされがちなこの社会では、孤独感と不安感そして劣等感から・・・心にバリアを張ってしまう親も多いのです」
親の自己肯定感の大切さが見落とされがちだと茂木先生は話します。
続きます
植木千尋
ブロブフィッシュ似の主婦です
知的障害を伴う自閉症児を子育て&溺愛中