前回の話
みのりさんがコツを教えてくれたおかげで妻の優奈さんの料理が「お袋の味」になり、腕を上げたと大喜びの充さんですが、みのりさんが遊びに来た時に出された料理が全て元の味になっていて充さんは「前の方が良かった」とがっかり。その様子にみのりさんは「呆れる」とため息をつき、優奈さんに謝罪しましたが、状況が全く理解できない充さんはイライラしてしまいました。
自称グルメの勘違い[10]違いが分かるみたいな勘違い恥ずかしいよ!
優奈さんの丁寧に作った料理のすごさが全く分かっていない兄に、みのりさんはとうとう伝えました。
「お母さんの料理の味付けは顆粒だしとめんつゆ。
煮物の大半はお惣菜だし・・・中華は合わせ調味料だよ?」
妹のことばを聞いて、充さんが大ショックを受けたのは言うまでもありません。
「は?!お袋昔確かに『手は抜きたくないから出汁もちゃんととってるしレトルトも使わない』って言ってたぞ?!
小学校の家庭科の授業で聞いたから間違いない!」
何言ってんだとばかりに充さんは訴えますが・・・
みのりさんに吹き出されてしまいました。
「やだー
なにお兄ちゃんそんなの信じてたの?!
あれ、周りに『ちゃんとしている母』って見栄を張るためだけの嘘だよ~?!」
言いながら大笑いする妹を前に、充さんは何も言い返せず、ただ青ざめるだけでした。
そんな兄にみのりさんは更に
「お義母さん働いてたでしょ?お腹空かせてる私達のために時短で簡単に味が決まるアイテム使ってたんだよ」
「お兄ちゃん、ヤバすぎ 笑」
今までずっと自慢だった「お袋の味」の正体を知り、充さんはただただ頭を抱えて
「うそだ・・・うそだろ・・・」
と呟いていました。
みのりさんは優奈さんのことも言ってくれました。
「あんだけいっつも『俺、料理にはうるさいから』って散々アピールしてるけど・・・
料理ぜーんぶお義姉さんに任せてるんだよね?ほんとは出汁の取り方一つわかんないでしょ?」
ずっと優奈さんに溜まっていたモヤモヤを晴らすかのようなみのりさんのことばは続きます。
「もう知ったかはやめてお義姉さんに料理教えてもらいなよ!
違いが分かるみたいな勘違い、恥ずかしいよ!」
充さんは優奈さんの顔を見て、返す言葉もありません。
続きます
ママ広場オリジナルマンガ「自称グルメの勘違い」は毎日更新します。おたのしみに!
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※ストーリーは実話を元にした創作マンガです。
※登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。