前回のお話
バスを降り、タクシーに乗ってやってきた、はるにれ総合福祉センターのこども発達支援に向かったあやこさん、そこでやりとりしているママさん達や遊んでいる子ども達を眺めながら、ゆみかちゃんと周りの子ども達との差を感じて胸が痛くなり・・
障害児のママは神様に選ばれたと言われて[6]
「ええと・・担当の人は・・」
「あ、こんにちはー」
「はじめまして!保育士の花田です。お電話くださった瀬戸さんとゆみかちゃんですね!」
「ゆみかちゃん、こんにちは・・」
「・・・」
花田先生の声には目もくれず無言のゆみかちゃん・・
「あの・・まだほとんど喋れなくて・・ごめんなさい」
「大丈夫ですよ!さ、ママが面接のあいだまりこ先生と遊ぼう!」
そう声をかけ
「わぁうさぎさん好きなんだね、かわいい!」
「まま、うしゃぎのおやこ」
「・・ピョンピョン・・あ、すみません」
「いえいえ!ゆみかちゃんの好きなものが知れてうれしいです」
と笑顔で答える花田先生は、
「そうそう、ここの発達支援では、保護者同士の交流の機会も設けてるんですよ」
「もうすぐ、こんな集まりもありまして・・」
そう言って「児童発達支援保護者講習会」のお知らせを指さすと
「瀬戸さんは、引っ越してきたばかりと伺ってますが、この町にはもう慣れてきましたか?」
「いやまだ全然・・」
「地域の情報に詳しい保護者さんもいるので、良かったら聞いてみるといいですよ」
「はぁ、そうですか・・」
あやこさんが返事をすると、
「あ、ちょうど・・はるさーーーん!!」」
あれってさっきの・・
続きます
植木千尋
ブロブフィッシュ似の主婦です
知的障害を伴う自閉症児を子育て&溺愛中