前回のお話
「障害児の母親は本当に神様に選ばれてるんでしょうか?」と気になっていたことをたずねたあやこさん、以前幼稚園でゆみかちゃんへの接し方や加配について、診断書を持参してお願いした時のこと、「うちの園では難しい」と言った後で「こういう子はお母さんを選んで生まれてくるから・・あなたなら大丈夫よ」と言われて・・
障害児のママは神様に選ばれたと言われて[11]
「うっ・・ぐっ・・・ぐすっ・・ずっ・・」
泣きながら退園届を書いたことを思い出したあやこさん、
「・・言ってる方は励ましのつもりなのかもしれませんが・・」
「でも、そんな風に言ったって助けてくれるわけじゃない。『選ばれた』ってなんでしょうかね。まるで、厄介者を押し付けられた生贄みたい・・」
「厄介者だなんて・・・!」
あやこさんの言葉に対してそう言いかけた花田先生をそっと制した茂木先生、
その後幼稚園では・・
「園長、ゆみかちゃん今日で最後ですね」
「ああ、これから挨拶するところよ」
「園長、この前の言い方良くないですよ~。『神様に選ばれた』とか、『雲の上からママを選んだ』って、イヤがる人多いらしくてクレームになるかもですよ・・障害児の親ってホント、面倒くさいですから」
「え~じゃあ、なんて言えばいいのぉ」
という園長先生に、
「・・・すみません。こんな話するから障害児の親、面倒くさいって言われるんですよね。卑屈に捉える私が悪いんです」
そう言った後であやこさんは
「この話、忘れてください・・」
と言って・・
続きます
植木千尋
ブロブフィッシュ似の主婦です
知的障害を伴う自閉症児を子育て&溺愛中