[9]小学校3・4年生編(3)|勉強は「やる気になるまで待つ」ではなく「やる気にならなくてもやる」を目指すために

前回の話

3、4年生について、勉強への抵抗感がなくなった男の子の例についてお話をしました。
引き続き、実体験を交えてお伝えしていこうと思います。



苦手という思い込み

3、4年生になると、子ども達も自分の意思を持ち、親のいう事も聞かなくなる年齢になってきます。
なぜ勉強しなければいけないか?という疑問。勉強って何の役に立つかわからない。
自分のやりたいゲームがしたい。勉強をしなくても困らないのでは?という思い。
子どもたちも色々考えています。
その中で、一番気をつけて欲しいこと。それは「苦手」という言葉です。
小学校の先生の中にも「〇〇苦手な人~」や「計算が苦手だね」と話される場合があると思います。子ども自身が算数は苦手。と思ってしまうと、苦手だからわからなくて仕方がない。苦手だからできなくて仕方がない。苦手だから・・・と自分自身で伸び幅を決めてしまいます。
特に女子に多いのが、「数学が苦手だったから文系に進んだ」という言葉。
本当に数学が理解できなかったのか・・・それとも理解することをあきらめてしまったのか・・・。
それはわかりませんが、もし苦手と思いこまなければ違う道もあった可能性があるということです。
ですので、相談してこられた保護者の方には「苦手だね」という言葉を使わないこと。また、本人にも「苦手」だと思わないことを伝えます。

実際に、小学4年生の女の子で自分が勉強できない理由に「だって私バカだもん。」という子がいました。バカだから間違える。バカだからみんなよりもできない。だから仕方ない。
保護者の方はテストの点数が悪くても仕方ないと思っており、見直しもしません。もう諦めているんですと言います。この女の子の「バカだから」という発言を肯定し認めているように思えました。それも本人が、自分自身で自己肯定感を下げてしまっている原因だと思いました。それでも、保護者の方はこのままではいけないと思い立ちご相談にこられました。
ここで、本人に伝えたことは本当にできないのか。本当に苦手なのかの確認でした。
どこまでできているかを確認して、「これならできる。」や「あっ・・これはわかる」という気持ちを少しずつ育てることから始めました。

勉強方法について

3年生のお子さんの場合テストの点数が取れず、授業がつまらなくなってきている場合は、2年生までの単元がしっかりできているかを確認しましょう。例えば、漢字や算数だと繰り上がりのある足し算・繰り下がりのある引き算・九九。3年生で授業が難しく感じる場合は1、2年生の時の学習において積み残しがあると考えましょう。できてない場合は、簡単な問題からやり直しを。答え合わせと解き直しは保護者の方が必ずそばでやりましょう。
わからないことが不安な場合は予習を取り入れても大丈夫です。同じ内容を聞くことで知っているからつまらないという子の場合、授業への取り組み態度がおろそかになる場合もありますが、知っていることで安心して授業を受けることができる性格の子もいます。お子さんの性格に合わせて学習体制を考えてもいいかもしれませんね。
学習習慣がついていない場合は、やはり家庭学習をするスケジュールを立てることが大切です。
3年生までの授業は基礎部分。4年生から発展よりになるため、難しくなると感じてしまう子が多くなりますが、逆にしっかりと土台を作っておけば4年生からも自信をもって勉強に取り組むことができます。

次に続きます。

エイターママ
小5娘の母。元塾講師。

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