子どもが虫歯に!初めての歯医者さんで治療がうまくいくのか、心配になるのが親心ですよね。
今回はそんな不安について、こどもと女性の歯科クリニック院長、岡井有子先生にお伺いしました。
子どもが虫歯になってしまいましたが、今の治療は、昔に比べて痛くないですか?
今は、レーザーを使った治療を行う歯医者さんが増えてきました。
レーザーを使うと、タービン(歯科の従来のむし歯を削る器械)とは異なり少しずつ歯質を削っていきます。
ですのでタービンを使う治療に比べると痛みが少なくなっています。
また、表面麻酔(塗り薬)を行った後に浸潤麻酔(いわゆる麻酔)を行いますので、昔のようにそのまま浸潤麻酔をするより、痛みを感じにくくなっています。
また、麻酔に使う針が細いものになってきていますので、全体的に痛みは軽減方向にあると思います。
今でも歯を抜いたとき、銀歯になる可能性はありますか?
歯を抜いたときに銀歯になる可能性はありませんが、歯の神経を抜いたときには銀歯になる可能性があります。
歯の神経をとってしまいますと、歯に栄養を与える部分がなくなってしまいます。
そのため、全体を覆わないと歯が欠けてしまいます。土台となるコアを入れるのは大人の方だけで、こどもたちは入れません。
しかし、根の治療をするために歯質を削った量が多かったり、虫歯が大きくて歯を削った量が多ければ、神経の治療後全体を覆う被せ物をしないと歯を守ることができません。
そのために銀歯を被せる必要があります。
歯ブラシの交換時期、知っていますか?
また、歯ブラシの交換時期、適切な歯ブラシの選び方をご存じでしょうか?
基本的には、かための歯ブラシをおすすめします。毛足が短く、毛束が多くしっかり磨けるものがおすすめです。
かたい:汚れが落ちやすい、歯茎のキワを磨くと知覚過敏になりやすい
ふつう:かたいものに比べ汚れが落ちにくい。歯ぐきのキワを磨くのには適している
やわらかい:汚れが落ちにくい。歯茎のマッサージには効果的
私は、かための歯ブラシで歯と歯の間を磨き、ふつうの硬さの歯ブラシで歯ぐきのキワを磨くことをすすめています。
歯ブラシの交換時期についての目安は、歯ブラシを柄の方から見て、毛がはみ出しているようであれば、交換時期です。
イラストを参考に、歯ブラシの交換時期目安にしてくださいね。
[執筆者]
岡井有子先生
こどもと女性の歯科クリニック院長
[プロフィール]
看護師として京都市内の産婦人科勤務を経たのち、大阪歯科大学に入学。
同大学大学院歯学研究科で小児歯科学を専攻。一般歯科医院勤務を経て、2017年7月に『こどもと女性の歯科クリニック』を開院。
「顎顔面口腔育成療法」により子どもたちの健康な発育をサポートし、ママへの抱っこや離乳食の講座なども開催している。
[略歴]
京都市内産婦人科勤務
大阪歯科大学 卒業
大阪歯科大学大学院歯学研究科(小児歯科学専攻)修了
大阪歯科大学大学院歯学研究科 非常勤講師
[所属学会]
日本小児歯科学会
日本小児耳鼻咽喉科学会
[所属研究会]
顎顔面口腔育成研究会
赤ちゃん歯科ネットワーク
母子フィジカルサポート研究会
こどもと女性の歯科クリニック
https://cw-cl.jp/