子どもが薬を飲まない!そんな時、親ができることはある? 新見先生に伺いました!

子どもが薬を嫌がって飲んでくれなかったり、苦手な食材を口に入れてくれなかったり・・・そんな時、親御さんはどんな風に接したらいいのでしょうか?今回は新見正則医院院長、新見正則先生にお伺いしました。

薬を飲まない時、できることは?

親としての一番大切なことはどんな形状の薬も、どんな味の薬も飲めるように育てることです。子どもに好き嫌いがあるのは当然ですが、形状が飲みにくくても、味が嫌いでも、根気よく飲ませることが大切なのです。

人生を生きていく上で、薬のお世話になることは多少ともあります。そしてある疾患や病状に特効薬もあります。唯一無二の薬剤の形状が気に入らないから、味が気に入らないからと薬を飲まなかった時、そのままにしないようにしましょう。

大切なのはお手本を見せること!

まずは食事の好き嫌いに関しての対応が出発点です。子どもに食べ物の好き嫌いがあるのは当然ですが、嫌いな食べ物でも一口食べさせることが大切です。いろいろなものを食さないと大切な栄養素を摂取できない可能性があります。また、いろいろなたんぱく質を食べないと、食事に対するアレルギー反応が起こることがあります。人の体は食するものを自分には危害がないものと認識する免疫システムがあるのです。ですから成長過程で食さないたんぱく質があると、そのたんぱく質を敵と認識してアレルギー反応が起こる可能性があります。

いろいろな食べ物を食べさせるには、親がいろいろな食べ物を食する習慣を子どもに見せないとダメなのです。例えばお子さんと食事をするときに、親御さんは「この食材はあまり好きではないけれども、体のために一口は食べるようにしているんだよ」と言いながら、親が率先して嫌いなものを食べる姿勢を見せましょう。

子どもの意向に従って、子どもが希望するものだけを食べさせることは御法度です。フライドポテトだけを食べさせる親も少なくありません。その理由を尋ねると、「フライドポテトを食べさせると喜んで食べてくれて静かだから」といった返答が返ってきます。少々のフライドポテトをご褒美に上げることは問題ありません。しかし、他のものも食べる習慣が大切なのです。



親が苦手だと、子どもも避けるように?!

薬も同じです。粉が飲めない子どもは少なくありません。親が子どもに粉薬を飲ますことを避けてしまいがちな方もいるのではないでしょうか?親御さんご自身が粉薬が苦手という場合もあります。そんな時でも親は見本を見せるために、苦手でも粉薬を飲み、その姿勢を子どもに見せてあげましょう。

子どもに好き嫌いがあるのは当然なのです。嫌いなものでも一口食べさせる、挑戦させる姿勢の延長に、どんな薬も飲める子どもが存在します。

執筆者

新見正則先生
オックスフォード大学医学博士
新見正則医院院長

[経歴]
外科医x免疫学者x漢方医としてレアな医師として活躍中。
2013年イグノーベル医学賞受賞(脳と免疫)
新見正則医院は飯田橋駅西口の富士見教会に面した自費診療のクリニックです。
世界初の抗がんエビデンスを獲得した生薬フアイアを基本処方にして漢方薬を加えて、各種のがん疾患や難病・難症に対応しています。もっとも多い患者さんは乳がんですが、最近はコロナ後遺症の患者さんが激増しています。「フローチャートコロナ後遺症漢方薬」はAmazonでベストセラーとなっています。

新見正則医院ホームページ
https://niimimasanori.com/

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