前回のお話
「大変でも頑張れる人を神様が選んだんだよ!」と寧々ちゃんママに言われ、「どうしてそう思うの?」とたずねたあやこさん、「うちら普通の子たちに囲まれてたら辛くなるのに・・障害児のママは強いよね!」と言った後で「・・だって私には無理だも~ん」とあっけらかんと言われて・・
障害児のママは神様に選ばれたと言われて[21]
「神様が育てられるママを選んだのよ。(選ばれたんだから文句言わないのよ)」
「こういう子って、お母さんを選んで生まれてくるから・・(こう言っておけば満足でしょ?)」
「障害児のママって本当尊敬する。(私じゃなくてよかった)」
(もっと頑張らなきゃダメよ)
(選ばれたんだから泣きごと言うんじゃない)
(私は無理だけど)
(励ましたんだから喜びなさいよ)
(まぁ他人事だから)
「あああああああああああああああああああ!!!」
リビングに寝転がって泣き叫ぶゆみかちゃんの声が部屋中に響き渡るなか、周りの人たちに言われた言葉が頭の中にこびりついてしまったあやこさん、
その言葉に悪意はないってわかってる。素直に受け取れない私が悪い。
だけど、裏の言葉が透けて見えるのは私が病んでるから?
自分が卑屈すぎて本当、イヤになる・・。
「あああああああああ!」
「うううぁああああああ!!」
ゆみかちゃんの声を遮るように手で耳を覆ったあやこさんは
「もう・・疲れた・・」
と呟きながら
障害児のママでも、そう言われてうれしい人はいるだろう。
けど・・
私はそんなに強くない。
その間もゆみかちゃんはバタバタと叫び続けて・・
続きます
植木千尋
ブロブフィッシュ似の主婦です
知的障害を伴う自閉症児を子育て&溺愛中