モンテッソーリ教育とレッジョ・エミリア教育を知り尽くしたオックスフォード児童発達学博士が語る
自分でできる子に育つほめ方・叱り方
今日からできる「声かけ」でイライラが笑顔に変わる!
エビデンスに基づく最新教育メソッド
英国オックスフォード大学 修士(MSc in Child Development)・博士号取得(PhD in Education)。モンテッソーリ&レッジョ・エミリア教育研究者。
上智大学卒業後、カナダのバンクーバーに渡りモンテッソーリ国際協会(AMI)の教員資格免許を取得。カナダのモンテッソーリ幼稚園での教員生活を経て、 オックスフォード大学にて児童発達学の修士、博士課程修了。現在はカナダの大学にて幼児教育の教員養成に関わる。 専門分野は動機理論、実行機能、社会性と情動の学習、幼児教育の質評価、モンテッソーリ教育、レッジョ・エミリア教育法。
この本は、モンテッソーリ教育、レッジョ・エミリア教育ともに、子ども一人ひとりを生まれながらに能力を持ち合わせたパワフルな学習者であるだけでなく、権利を持った一市民として見なしていることを前提にお話がされています。
自己肯定感が低い子どもは褒められ不足ではなく、「非効率なほめ方・叱り方」が原因かもしれないという言葉は衝撃的でした。
自分ではほめているつもりでも、そのほめ方が非効率かどうか・・を考えたことはありませんでした。
ほめ方にもやり方があることを初めて知りました。
本は第5章で構成されています。
第1章 親の声かけ次第で、こどもは変わる
条件つき子育てと無条件子育てについて書かれており、どんな影響がこどもに与えるかをわかりやすく書かれていました。
第2章 自分でできる子に育つほめ方
親としては自分でできる子に育つというのは誰しもの願いではないでしょうか?
ほめる時の3つのポイントが書かれており、色々な事例にそって具体的な声掛けの例が載っていました。
自分自身がこどもに伝えていたほめ方が「NG」のほうだったとは・・・
驚きとどのように変えていけばいいかが記載してあり、とても参考になりました。
第3章 自分でできる子に育つ叱り方
叱るポイントが4つ書かれており、こちらも色々な事例に沿って具体的な声掛け例が載っていました。
上手な叱り方についてはすぐに日常に取り入れることができます。
第4章 こどもとつながる聞く習慣
ここではこどもとつながる7つの習慣とこどもとぶつかる7つの習慣が書かれています。
幼児~小学校低学年向け、小学校高学年~中学生向けの具体的やり取りがとてもわかりやすかったです。
こどもの話の聞き方にも工夫が必要で、ただただ意見をすればいいわけではないことが知れます。
特に思春期が入ってくる小学校高学年~中学生のお子さん向けの話は参考になりました。
第5章 こんなときどうすればいい?Q&A
「厳しく叱らないと言うことをききません。」や「ゲームは1日30分」を守らせるには?など
親御さんたちが悩む内容について書かれていました。
感想
正直、この本を読んで、私はNGのほめ方・叱り方の方が多いなと気づかされました。
本を読んでから声掛けをかえるようにしたところ、娘の反発が治まってきたようにも感じます。
そして、私はこの本を読んで救われたことは最後の「おわりに」の部分に書かれているものでした。
無理のない子育てを。
どうしても世間の目を意識することも多く、色々な情報に振り回さがちになってしまいます。
その中で一番大切な部分が無理のない子育てなのかなと思いました。
子育てはなにが正解なのかすぐにわかるものではありません。
それでもすくすくと育ち、自分で困難を乗り越える力をつけ自立してほしいなと思います。
声掛けもムリせずに頑張りたいなと思いました。