[38]「君は可愛い。愛されてる。」子ども達に伝えたい。障害児のママは神様に選ばれたと言われて|植木千尋の育児まんが

前回のお話
ナナちゃんは人との距離感がわからないけれど知的な遅れがないので困っていることに気づいてもらいにくいグレーゾーンで、幼稚園でイジメにあったり先生に怒られてばかりで登園拒否になってしまったと聞いたあやこさん。今ナナちゃんが笑顔で療育に通えていることを嬉しいと話すママのゆかさんの話を聞き、「私が気づかなかっただけで、みんなそれぞれの痛みと向き合ってるんだ」と気付いたあやこさんでした。

障害児のママは神様に選ばれたと言われて[38]



「いやそれにしても、ゆみかちゃん可愛いですね!お人形さんみたい」
「えっ?」
ゆみかちゃんを見て目を輝かせるゆかさんにあやこさんが驚いていると、

「でしょーっ!?」
なぜか得意気なはるさん。

「なんではるさんが自慢げなのさ」
と突っ込みが入り、その場が笑いに包まれます。

その様子を少し離れたところで保育士のまり子先生が見ていました。

「まりこ先生、タイはかわいそうって思われるばかりで、ここに来るまで他人から可愛いって言われたことがなかったんです。
 いくら親でもね、あんまりかわいそう扱いされると可愛いはずの我が子なのに愛する自信をなくしてしまうんです。だから・・・
 私がお節介とかウザいとか思われてもいい。こども達には君は可愛いんだよってこと、ママに愛されていることを伝えてあげたいし、親には自信を取り戻してほしい」


「だって、みんなこんなに可愛いんだから」
まりこ先生は、以前はるさんが言っていたことを思い出していました。

胸に顔をうずめてきたゆみかちゃんを受け止めながら、
(そういえば私、ゆみかに可愛いって言ったのいつぶりだろう・・・)
と思ったあやこさん。

「あのっナナちゃんもとっても可愛いです!」
「わっありがとう」
あやこさんの言葉にゆかさんも嬉しそう。

「わかっちゃいるんだけどね~。自分の子には余裕なくてつい言いそびれちゃう」
ゆかさんが言うと、
「だからそう言ってもらえると嬉しいよね」
うんうんと頷きながらはるさんも共感します。

そして、
「ゆみかちゃんもと~~っても可愛いよ!」
一緒にそう言ってくれたはるさんとゆかさん。

すると、
ゆみかちゃんが嬉しそうに照れていて・・・。

続きます

植木千尋
ブロブフィッシュ似の主婦です
知的障害を伴う自閉症児を子育て&溺愛中

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