前回のお話
こども支援施設で担当の保育士さんを探すあやこさん、保育士の花田先生と初めて挨拶しても喋ろうともしないゆみかちゃん・・。花田先生に保護者同士の交流会についてお話を聞いていたところ、「はるさーん」と声を掛けた人を見て「あれってさっきの・・」とあやこさんが思っていると・・
障害児のママは神様に選ばれたと言われて[7]
「はるさーん、ちょっといいですかー?」
すると・・突然ダッシュするはるさん、
「あ、走ってこなくて大丈夫なんで」
と花田先生が言うと
「お呼びですか?はじめましての方ですね?わたし、朝日春花と申します。どうぞよろしくお願いします。今日からこちらの発達支援をご利用ですか?」
「はるさん、くつした穴あいてる」
と一気に話すはるさんに花田先生が声をかけると
「うぉっ!?」
はるさんは驚いて
「いや、これは・・ハハッ・・デヘヘ・・すみません・・見なかったことにしてください・・」
と慌てふためくはるさんを見て、
「忙しい人・・」
とあやこさんが思っていると、
「うわぁーかわいい娘さんですね」
はるさんがゆみかちゃんに声をかけて
「あっ」
「うさぎのおやこ好きなの?おばちゃんも好きなんだー。ピョンピョン」
「ごめんなさい。この子自閉症で受け答えとかまだできなくて・・」
「あ、自閉症ですか。ウチの子も一緒です」
「一緒・・?」
と思いながらはるさんの娘ちゃんの方を見るあやこさん、
少し離れた場所にいた娘ちゃんは別の保育士さんに
「あのこナナとおなじくらい?仲良くなれるかな?」
と声を掛けていて・・
でも同じ診断名だからって、立場も境遇も一緒だなんてとても思えない・・
「おー、転勤でこちらに・・よかったら仲良く・・」
「すみません、自閉症と言ってもそれぞれなので・・」
とはるさんの言葉を遮ったあやこさんでした。
続きます
植木千尋
ブロブフィッシュ似の主婦です
知的障害を伴う自閉症児を子育て&溺愛中