「木村さんのこと心配してるから。いつでも話聞くよ」と言われても気づかない

総務から連絡があった通り、パワハラの件で面談が行われました。面談では、どんなことがあったのか確認された後、「最後に、営業部の妹尾社員に用もないのにつきまとっていると報告がありますが、身に覚えはありますか?」と聞かれて驚き、「個人的な連絡先も知らないし、そもそも経理の仕事で行くだけです」と全否定。その後、面談が終わり疲れ切って会議室から出ると、目の前に妹尾さんがいて「パワハラで訴えられてるって聞いて、心配で」と言われました。
「ありがとうございます。今聞き取りが終わりました。なぜか、妹尾さんにつきまとっているという噂まであって・・ご迷惑をおかけしました」と謝ると、「そんな話が?木村さんと一緒に使途おをしたことがある村岡さんも、田中もそんなことしてないってわかってるから」と妹尾さん。

「ありがとうございます。元気が出ました」とお礼を言うと、「あの、俺も木村さんのこと心配してるから。いつでも話聞くよ」そう言われ、「妹尾さん、さすが優しいなぁ・・」と思っていると、素早く去って行ってしまった妹尾さんの頬が心なしか赤いような・・。

その後、部署に戻ると、「ハルちゃん!・・どうだった?」心配そうにたずねるともか先輩に、「きちんと、自分の意見は伝えられました」と答えると、「そっか・・。また落ち込んで帰ってきたらどうしようかと思ってたんだ」そうホッとしながら言いました。

「はい。さっき妹尾さんにも声をかけられて、励ましてもらいました」と言う私の言葉に「へ~」と答えるともか先輩。そこから少し離れたところで、足立さんが私たちの話を聞いていたのでした。

そして次の日。
「足立さん、しばらく休みみたい。精神的に出社が難しいみたいよ」ともか先輩の言葉に「え・・わたしのせいですかね・・」と驚きながらそう言うと、

それから少しして、社内のパソコンに配信された「社員退職通知」を見て、「え・・足立さん辞めたの??」とビックリ。そこには確かに退職者として足立さんの名前が書かれていたのでした。
ハルさんがパワハラで訴えられたことを心配してかけつけた妹尾さん。「木村さんのこと心配してるから。いつでも話聞くよ」と言って去って行く姿。不器用そうでなんだか憎めませんね。
※ストーリーはフィクションです。 登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。 創作漫画としてお楽しみください。
原案:ママ広場編集部 脚本:船井秋 編集:石野スズ
作画:めめ
のらりくらりと育児をしながら日常のイラストを描く4児の母。