「オレほどの才能をもってしても、いつでも書けるってわけじゃない」はぁ?

手作りのごちそうを用意して待っていてくれたフミヤに感激したものの、数日後にはレトルト。さらに数日後にはカップ麺、とどんどん手抜きになっていき、小説を書くのを頑張ってるんだ!と思っていた気持ちも、ソファで寝っ転がってスマホを触っている姿を見たら消えてなくなりました。「小説のことで調べものしてたら夢中になって・・」と言うものの、家事なんて何もやっていないのが明白な部屋の中を見て、「ルール、ちゃんと決めたよね?」と言うと、「応援してくれるなら、家事の不出来を責めないでほしい。創作活動ってものすごく疲れるんだよ」と言い訳だけはスラスラ言うフミヤ。
「不出来というか・・サボっているだけな気もするけど・・」とフミヤを見ながらそう思っていると、「今、頭に浮かんでいる小説が完成したらきっと話題になるから」そう言って私の手をギュッと握るフミヤ。「だからナツにも協力してほしいんだ」と言い始めました。

「ハァー、わかった。じゃあ、家事は折半に戻そう」と提案すると、「ありがとう!ナツのためにもオレ頑張るから!!」と満面の笑み。「我ながら、ちょっとフミヤに甘いのかな・・?」と反省しました。

そして数日後。
「フミヤ、執筆活動、順調に進んでる?」そう聞くと、「そ、そこそこかな・・」と動揺しながら答える様子に、「・・あやしすぎる」と勘づいた私。

そして机の上を見ると、「PC・・ホコリかぶってる・・」そう、どうやら全く触った気配のないPCが。「フミヤ、最近小説書いてる?」ゲームをしているフミヤにそうたずねると、「あのさ~。クリエイティブな仕事をしてないナツには分からないのかもしれないけど、オレほどの才能をもってしても、いつでも書けるってわけじゃないんだ」と開き直るフミヤに絶句。

別の日の深夜には、カチャカチャ・・カチャカチャッと音が聞こえ起きてしまった私。「音、うるさいんだけど・・フミヤはまだ寝ないの?」と聞くと、「創作のためのインスピレーションを得てるんだ。ナツは寝てて」そう言った後、「あぁごめん!戻りました。行けます!」と画面越しの誰かに声をかけていたのでした。
「家事の不出来は責めないでほしい」と言われ、「サボっているだけな気もするけど・・」と思いつつ、協力してほしいと言われたナツさんは、「家事を折半に戻そう」と提案。大喜びのフミヤさんは、その後、家事を全くしないどころか、どうやら小説も書いていないようですね。
※ストーリーはフィクションです。 登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。 創作漫画としてお楽しみください。
原案:ママ広場編集部 脚本:船井秋 編集:石野スズ
作画:ねむりひつじ
みぃくんのママ。面白かったり可愛かったなぁと思った子どもの様子をノリと勢いで描いています。