妻と娘を準備万端で迎えた夫

義母の希望通りにナナちゃんはサッちゃんになってしまいました。悲しくて悔しかったけれど、サッちゃんは私の大切な娘です。いよいよ退院の日を迎えた前夜、「サッちゃん、明日退院して家に帰るんだよ~。ママはサッちゃんが大好きだよ」とサッちゃんを抱きしめて星を見上げた私です。

退院して久しぶりの我が家に帰ると、部屋ががらりと変わっていました。「どうしたの?」と困惑する私に、ショウタが張り切って「模様替えしたんだよ。あと本も読みこんだから!サッちゃんのお世話なら任せて!」と答えてくれました。

ショウタはサッちゃんと私を迎える準備万端のようです。「ナエも疲れただろ?少し横になってたら?ほら、ソファの向き変えたから横になってても俺とサッちゃんのこと見られるから安心だろ?」と言ってくれました。

それだけではありません。「夜泣きした時に俺が気づかなかったら蹴ってでも起こすんだぞ?」と、夜のサッちゃんのお世話のことまで、万全の体制のようです。サッちゃんが泣き出すと、「どうしたの~?お腹空いた?オムツかな~」とサッちゃんを抱えてすぐにお世話してくれました。そんなショウタの様子を見て私は嬉しくなりました。

部屋を見回した私は、段ボール箱が3つ置かれているのに気付きました。「母さんがいろいろ送ってきてさ~」とショウタが言うので開けてみると中にはベビー服やベビー用品がどっさり詰め込まれていました。「え。」正直に言うと、私は素直に喜べませんでした。
娘の名前を義母の言うとおりに勝手に変更してしまったことはこの先ずっと忘れられないほどのショックだったと思います。名前変更についてはナエさんの気持ちを蔑ろにする発言ばかりのショウタさんでしたが、ナエさんとサッちゃんを迎えるための部屋の模様替えや、育児書を読み込んで準備万端にしてくれている気持は妻にとって頼りがいのある、嬉しい姿ですよね。
※ストーリーは実体験を元にフィクションを加えた創作漫画です。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。
原案:ママ広場編集部 脚本:のきわだ 編集:石野スズ
作画:まりお
2児の母です。