[2]発表会の時に緊張してしまう子どもにどんな言葉をかけたらいい?選択理論心理士の角田先生に伺いました!

うちの子が緊張しがちなんだけど、どのようなアドバイスや態度を取ればいい?
今回は、歯科医であり、選択理論心理士でもあるつのだデンタルケアクリニック院長、角田智之先生に、三回にわたってお話を伺いました。今回は二回目です。

前回は、試験前に緊張してしまうお子さんへの対応についてお話ししました。
今回は発表会についてです。



発表会で緊張してしまうお子さんへの対応

発表会前は緊張しますよね。では、なぜ発表会前に緊張するのでしょうか?
それは、うまくできなかったらどうしよう、失敗したくない、恥をかきたくない、などベクトルが自分に向いているため、緊張しやすいのではないかと考えます。
ここで、発表会の目的を考えてみましょう。
発表会は日頃の練習の成果を自分以外の人たちに見てもらう機会です。
集まっている人たちに練習の成果を見てもらって、楽しんでもらうための場であると考えることもできると思います。
そのため、うまくやるよりも他の人に楽しんでもらおうという思考になれば、ベクトルが自分以外に向きます。
たとえ、私がうまくできなかったとしても、私を見てもらって楽しんでもらえばいいじゃないという思考になりやすいのではないでしょうか。

発表会を楽しんでもらうためには?

発表会を見ている人に楽しんでもらうためには、まず、自分が楽しまなければ伝わりません。
具体的な行動としては、笑顔を絶やさないことも重要でしょう。
また、発表会に参加しないという選択もあったのに、参加するということを選択した自分を褒めることで自信にもなります。
どんなチャレンジにも失敗はありません。
あるのは、学びと成長のみです。

対応としては、発表会に参加する選択したお子さんを褒めてあげてください。
さらに、自分のためにうまくやるのではなく、まず笑顔、そして周りを楽しませて、自分も楽しむために、おもいっきりやっておいで、とアドバイスすることもよいでしょう。
失敗はないし、あるのは成長と学びのみ。
結果は関係なく、発表会が終わったら、チャレンジしたことで変わることができた自分に会えるよ、と伝えてみることもよいでしょう。

不安や恐れは必ずあります。それを消し去ることはできません。
ただ、その不安や恐れを持ちながらも逃げずにチャレンジすることが自己の成長につながるのではないでしょうか。
三回目では緊張でおなかが痛くなってしまうお子さんや、緊張から尻込みしてしまうお子さんへの対応について、お話しします。

三回目に続きます。

[執筆者]

角田智之先生
つのだデンタルケアクリニック院長
歯科医師
日本選択理論心理学会認定選択理論心理士

[プロフィール]
予防歯科と口腔外科、舌痛症診療を中心にした診療を行っています。予防歯科は唾液検査を実施し、患者さん一人ひとりにデータに基づいたオーダーメイド予防プログラムを提供することで、地域における歯科疾患の予防に努めています。
原因不明の舌の痛みを主症状とする舌痛症は心理的要因にて発症するといわれており、メンタルヘルスが大きく関わっていると考えられています。当院は、数少ない舌痛症を診療するクリニックであり、なかでも薬を使わず心理療法のみで改善することに力を入れています。オンライン診療も行っており、患者さんは全国から受診可能な体制を整えています。そのほか、メンタルヘルスに関する相談も行っています。
心理的側面からの身体への影響は計り知れないものがあり、少しでも心理療法を通して、困っている患者さんのお役に立ちたいと願っています。

つのだデンタルケアクリニックホームページ
http://www.tsunoda-dentoral.net/

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