心当たりのない噂

仕事がますます忙しくなり、アンナに会って浮気に協力して欲しいと言われたことも忘れかけていたある日、別の大学時代の友人サツキから久しぶりに連絡がありました。大学サークルで一緒だったみんなの集まりに最近は参加できていなかった私は、サツキの『話があるんだけど、会える日ある?』という誘いのメッセージに嬉しくなりました。

後日、サツキと2人で久しぶりに会うことになりました。話があるといっていたサツキは、会うなり「ねぇ、最近あんなに会ってる?」と聞いてきました。なんだか含みのある言い方。「あ、ちょっと前に。でもそれから会ってないよ?何かあった?」とだけ答えて、彼氏ができたと言っていた話は伏せておきました。

サツキは「それがさ、子育てで忙しいアンナを、フミが頻繁に呼び出してるって。」と私に確かめるように話し始めました。「え?私が?」身に覚えが全くないことを言われ思わず怪訝な顔になってしまった私に、サツキは「うん、でね、会うたびにパートしてることをバカにしたり・・・」と続けました。

「あ、あと・・・浮気していることを自慢してくるって。」少し言いにくそうに視線を逸らして教えてくれたサツキ。「は?私が?」もう一度聞くと、「うん。アンナがみんなに愚痴ってて」と、根も葉もない噂の主はアンナであることがわかりました。

アンナが愚痴っているという『みんな』とは、大学のサークル仲間のことです。私が参加できなかった集まりのたびに、アンナが嘘ばかり広めていたなんて。「みんなも噂し始めちゃってさ。」とサツキ。噂の真相を確かめたくて、サツキは私に直接会いたかったようです。「その様子だと、心当たりはなさそうだね。」と、サツキはホッとしたように笑顔で言いました。
噂話の内容はアンナさんご自身のことのようですが・・・不在の場所で根も葉もない噂を流されてしまうと、反論もできませんよね。
※ストーリーは実体験を元にフィクションを加えた創作漫画です。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。
原案:ママ広場編集部 脚本:船井秋 編集:石野スズ
作画:きちやん
人生2回目なの?と思うようなしっかり者の長女けいと、のんびりマイペースな長男ひかと、優しい夫との日々を描いてます!