[2]口だけ夢追い夫と過保護義母|無職になっても売れっ子小説家になると自信満々の夫に不安しかない妻

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前回のお話

ある日会社から帰ったナツさんは、年下の夫フミヤさんに「小説投稿サイトで1位になった」と言う喜びの報告を受けました。フミヤさんは、契約社員として働く傍ら、時間を見つけては小説を書いていたので、たとえサイト自体がそれほど大きなものではなさそうでも、1位とはいえView数が少なくても、無邪気にはしゃぐフミヤさんをかわいいな、と思っていたナツさんでしたが、フミヤさんが「会社を辞めた」と宣言したので絶句してしまいました。小説を書くことを専業とし、ベストセラー作家になると意気込むフミヤさんは、ナツさんに何の相談もなく無無職になってしまったのでした。

才能を信じてという夫に不安だらけの妻。

小説を書くことを専業とするために仕事を辞めてきたとサラリと言いのけた夫フミヤに絶句していた私。するとフミヤは「ナツはオレの夢、応援してくれないの?」と、澄んだ瞳で言うのでした。「そ、そういうわけじゃないけど」と言いながら、相談もなく仕事を辞め、無職になったフミヤを目の前にして、手放しで「そうだね、応援するよ!」なんて言えませんでした。

私の不安な気持ちには全く気付いていないフミヤは「貯金はあるし、ナツは働いているし。」と、勝手に私が働いて支える生活を思い描いている様子です。「オレは売れっ子になるから、大丈夫だよね。オレを信じて!」と笑顔で言いました。どこから来るの、その自信。
小説家になるのはフミヤの夢だったし応援したい気持ちはもちろんあります。でも夢みたいなことばかり言うフミヤとは対照的に、私には不安しかありませんでした。

すでにフミヤは仕事を辞めてきてしまったのだから、今さら騒いだって仕方がない。私は覚悟を決めて「わかった。」と返事をしました。「ただ、ルールがあるけどいい?」最初が肝心。私は生活が変わってしまう明日からのルールを決めました。

まず、家事のメインはフミヤ。結婚してから私が家事をしていましたが、明日から1日中家にいるなら、それくらいは負担してよね。フミヤは「うん!」と元気に答えました。それから、小説は毎日継続して書くこと。そして半年やってみて難しかったら就職すること!フミヤは3つのルールに同意しました。

「ありがとうナツ!オレ頑張るから!」フミヤは嬉しそうに飛びついてきました。「応援はするけど、ルールは守ってね。」とてもじゃないけど、フミヤのように希望に満ちた顔なんてできませんでした。「わかってるよ~」と簡単に言っているフミヤに「大丈夫かな」と、やっぱり不安しかありませんでした。

希望と自信に満ち溢れたフミヤさんと、不安しかないナツさんが対照的です。新しい生活が始まる前に、ルールや期限をきちんと設けておいたことは素晴らしいですね。

※ストーリーはフィクションです。 登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。 創作漫画としてお楽しみください。

原案:ママ広場編集部 脚本:船井秋 編集:石野スズ
作画:ねむりひつじ
みぃくんのママ。面白かったり可愛かったなぁと思った子どもの様子をノリと勢いで描いています。

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