大切なことを台無しにされた妻の涙が理解できない夫

一生懸命考えて決めた「ナナちゃん」という名前。お腹にいる時からずっとそう呼んでいて、もう娘の名前はナナちゃんでしかなかったのに、ショウタの名前を変更したというありえない報告に動揺を隠せませんでした。「どうして?自覚も考えたし、響きもいいねって2人で決めた名前だよ?」と、どうしても受け入れられない気持ちをぶつけました。でも、ショウタはそんな私にお構いなし。自慢げに「直前にさ、なんかピン!ときてさ~」と言うので、「待って・・・本当に変えたの?」とショックで震えました。「うん。サチコにした。」サラリと全然違う名前を言うショウタ。

「どうしてそんな勝手なことしたの!?違う名前にしたら私がなんて思うか考えなかったの!?」今まで候補にもあがっていなかった名前。本当に意味が分かりませんでした。どうしたらこんなひどい事ができるの!?「でもさ、相談したらダメって言われそうだったし?変えた方がいいって思ったんだって。」ショウタは、ハッキリしない理由を言いながら目をそらしました。私が反対するとわかっていたから、勝手に名前を変えたんだ。

娘の名前。2人で一生懸命考えて決めた名前。それを変更するなんて大事なことを勝手に!?ナナちゃん!!自然に私の目からは大粒の涙が流れました。私が泣き出して初めてショウタは慌て始めました。「えっ!?泣くほどのこと?サチコもいい名前じゃん?出生届、出しちゃったし。」何の慰めにもならない言葉を並べられても、私は何も考えられませんでした。

「でも・・・ずっと奈々ちゃんって・・・」まだ受け入れられない私に「今日からサッちゃんって呼べばいいだろ?そんなに変わらなくない?」と、少し呆れたように言う神経が信じられません。変わるよ。変わりすぎるでしょ「サチコ」って。どこからその名前が出てきたのよ。「ごめん、今日はひとりにしてほしい」とショウタの顔も見ずに言いました。

「相談しなかったのは悪かったけどそこまでのこと?」とショウタは私がショックを受けていることが理解できないようです。返す言葉も見つかりませんでした。「わかったよ、今日は帰るから。じゃあねサッちゃん、また来るね~」とナナちゃんに『違う名前』で声をかけ、ショウタは帰っていきました。
生まれる前から「ナナちゃん」と名付けた娘なのに、相談もなく変更してしまった上に、「今日からサッちゃんって呼べばいい」とは、あまりにもひどいですね。ナエさんが名前の変更を受け入れるには時間がかかりそうです。
※ストーリーは実体験を元にフィクションを加えた創作漫画です。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。
原案:ママ広場編集部 脚本:のきわだ 編集:石野スズ
作画:まりお
9歳男児6歳女児の2児の母です。