このお話は、私と娘の体験談であり、感覚過敏(触覚過敏)に対する対処法など医学的根拠に基づくものではありません。
あくまでも一個人の体験談としてご覧いただけると幸いです。
[10完]<感覚過敏>3歳娘。パンツが履けなくなったあの日から。|気が狂いそうになった私と辛かった娘の話。
月齢により悩みも変わってきますがその都度、試していくことが必要でした。
そして今小学6年生。
パンツが履けなくなってから9年が経過しています。
あの時の辛かった話をたまに娘ともします。
ただ3歳の時の記憶はあまり残っていないようです。
本人も感覚過敏の自覚がありますがオシャレにも気を遣うようになりました。
ただ、小学生に人気のお洋服はほぼ着れません。(肌にあたるなど)
シンプルでキレイめなちょっと背伸びしたお姉さんのようなスタイルが好きなようです。
髪が肩や首にあたるのも苦手ですが、自分が気にならない長さ。
アクセサリーやカチューシャなどかわいい小物もNG。
そのかわりシュシュを自分で作るなど工夫をしています。
最初は、私も一緒に作っていたのですが、私の不器用さに呆れ、自分が作った方がいいとなったようです。
試着は相変わらずできないので1発勝負です。
買う時はできる範囲で娘の嫌なポイントチェックをしてから購入するものの買ってダメだった・・
ということは昔ほど回数は減りましたがまだあります。
今はそれがあっても、『だめだったか~』と諦めれるくらいまで私と娘の気持ちは安定しています。
今、私が書いている隣で、娘が『私のこと書いてるの?』と聞いてきます。
そうだよ。と伝え娘にも読んでもらっています。
子育てしていると幸せと不安と怒りと焦り色々な感情がでてきます。
あの時は疲労感、喪失感、感情のコントロールができなくなって私も娘も本当に限界でした。
娘を怒りすぎたから?
私と離れるのがいやだったから?
私が娘をしっかり見ていなかったから?
仕事をやめてずっとそばにいてあげていたらもっと早くいろいろ変わっていたかもしれない。
ただ素肌にあたるのが嫌だったか他にも原因があったのかもしれません。
もしかしたらそんな原因はなくただただ本当に素肌にあたることだけが嫌だったのかもしれません。
それは、今でもわかりません。
それでも子供は成長していきます。
自分の意見が言えるようになります。
『あの時は大変だったね・・今も解決はしていないけど・・でも、ママがたくさん頑張ってくれたことは、今わかるよ。』と娘は笑って話します。
感覚過敏で悩んでいる方は、わかってもらえないもどかしさも抱えているのではと思います。
どうして、他の人は大丈夫なのに自分は違うのだろう悩んでいるかもしれません。
イヤなものはイヤ。
どうすることもできない。
今考えると、嫌なもをの着せようとする私は娘にとって恐怖だったのではと思います。
でもその時は、私はそこまで考えが及ばなかった。
私の知識不足もあったと思います。
すごく辛い思いをさせていたんだと思います。
今思うと・・もっとできたことがあったのでは?
もっと早く娘の負担を減らせたのでは・・色々考えてしまいます。
あの時は
大丈夫なものを探し続けること。
最終的には私にはこれしかできることがありませんでした。
娘には大丈夫だったものが、すべての方に合うわけではないと思いますしこうすれば一発解決!というお話もできません。
娘の状況なんて軽いほうと思われる方もいるかもしれませんし、同じ状況の方がいるかもしれない。
そんな方に、今、娘はちゃんと成長していること。
時間はかかるかもしれないけれど子ども自身も成長に合わせて自分で工夫していけるようになること。
この話を伝えることで、ほんの少しでも私が感じたあの真っ暗な世界にいるかもしれない方に、どうしていいかわからずに悩んで、途方に暮れている方にひとりじゃないことを伝えたいです。
そして、今、子どもの為に合うものを探している皆さんの頑張っている姿は、大きくなった時にちゃんと伝わっていることも伝えたいです。
[完]
【新連載!】ママ広場オリジナルマンガ「神童と呼ばれた我が子」はただ今連載中です
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※ストーリーは体験者の話を元に作成編集したものであり、登場人物や団体名は仮名です。
※実在の人物や団体等とは関係ありません。
[原作]yui [編集・作画]めめ [監修]ママ広場編集部
作画:めめ
のらりくらりと育児をしながら日常のイラストを描く3児の母。