【9】高1娘「努力している先輩の姿で東大が心理的に近くなる」地方公立塾なし娘の東大合格物語|ママ広場オリジナルマンガ

前回の話
娘の中学生活は、自分流のスケジューリングや学習スタイルを確立しながら、学校の定期テストに全力で取り組むという形で過ぎていきました。
そして・・・

地方公立塾なし娘の東大合格物語【9】高1娘「努力している先輩の姿で東大が心理的に近くなる」


高校受験を経て、地域の公立トップ校に入学した娘。


のんびりした中学校の雰囲気とは打って変わって、勉強面でかなりハードな高校生活になることは兄を見て知っていましたが、高校は自宅から遠くて電車通学となり、朝は始発か、その次の電車(6時台)で登校し、19時半頃に帰宅という生活になりました。

最初はとにかく、その生活に慣れることを最優先にし、塾などは考えませんでした。

最初はとにかく眠気と疲れとの戦いで、夜、私が寝る前に娘の部屋をのぞくと、よくシャーペンを持ったまま机に突っ伏して寝ていました(笑)。
毎日、寝る前に娘の部屋をのぞいて、シャーペンを手から外して娘を起こし、「布団で寝なさいよー。」と電気を消すのが、私の日課になっていきました。

平日はとにかく、部活から帰って課題をこなすだけで時間切れ、という感じで1日が終わってしまうので、高校時代の娘の睡眠時間は4~5時間だったと思います。よく「受験生でも7時間は寝た方が良い」と言いますが、どんなに確保しようとしても4~5時間が精一杯でした。

今でも、子ども達が、「高校時代が人生でいちばんハードだった。」と口をそろえて言うくらい、高校時代は忙しかったですね。

部活は、中学までの積み上げ不足を補う目的で、英語部に入りました。
「英語でディベートなんて、できるわけない・・・。」
と、まったく自信のない状態で入部しましたが、全国大会まで連れて行ってくださった先輩方のすごさや、個人で賞を取るほど英語力の高い同級生などに引っ張ってもらい、なんとか大学受験までに英語の補強が間に合った、という感じでした。

「高校受験は県大会、大学受験は全国大会」と言われますが、全国レベルで考えると、娘の高校は中堅校という位置づけだったと思います。県内ではトップ校と言われていても、大学受験で難関大を目指すには、かなりの努力が必要なのです。
そのため、学校では、医学部や東大・京大・旧帝大などに進んだ先輩方との交流の機会を設けたり、難関大の見学会など生徒のモチベーションを高める企画を実施してくれたりしました。でも、娘の在学した3年間はコロナ禍と丸被りしてしまったので、そういう企画も無くなってしまい、志望校を決めるのにも決め手に欠けるという悩ましい状況でした。





そんな中で、娘の部活の先輩方は、どういうふうに努力すれば全国レベルの大学に手が届くのかということを、身を持って後輩たちに見せてくれたと思います。
コロナ禍で、大学のオープンキャンパスも中止またはオンラインとなり、なかなか県外の難関大を目指すだけの強いモチベーションを持ちにくかった中で、身近な部活の先輩方が強い気持ちで努力し続け、医学部や東大などに入っていく姿を見せてくれたことは、トップ校という集団に入った恩恵だったと思っています。
進学校では、周りもみんな成績の良い子達ばかりなので、中学校までは取ったことのない低い順位や点数を取ってしまうショックで精神的に落ち込んだり、ハードさに体が慣れなくて体調を崩したりすることがよくあります。
進路についても、あまり私立や推薦に積極的ではない校風だったりして、「浪人してでも国立の難関大を一般受験」一択、になりがち、というデメリットもあると思います。
でも、娘のように、勉強で進路を開くと覚悟した子にとって、それまで自分とは無縁と思っていた全国レベルの難関大に「自分も届くかもしれない」と思えるようになることは、過酷な一般受験のスタートラインに立つうえで、非常に重要なことでした。

娘は、文理選択や、なんとなく進みたい方向までは決まっていましたが、将来やりたいことがまだ漠然としていたため、大学も、入学してある程度学んでから進む学部を選択できるカリキュラムのところを探していました。いくつかそういう大学を見つけた中で、いちばん難しいところが東京大学でした。
それでもまだ「東大」という響きには現実味がなかったのですが、娘の部活の先輩が現役で東大に合格したことで、だんだんと「自分にも目指せるのかもしれない」という想いを強くしていったように思います。
「心理的に東大が近くなった」ということが、高1での大きな収穫でした。

続きます

※ストーリーは実話を元にした創作マンガです。
[脚本]Maman [作画]dechi [編集・監修]ママ広場編集部

Maman
夫と大学生の息子・娘の4人家族。
学習教材制作業の傍ら、子どもの学習習慣の作り方や学習計画の立て方を伝えながら、スケジューリング(時間管理)とジャーナリング(書くこと)で幸せな親子を増やす発信を続けている。

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