【5】小学校高学年「習い事と家庭学習の両立で時間が足りない」地方公立塾なし娘の東大合格物語|ママ広場オリジナルマンガ

前回の話
小学校3年生のとき、家庭学習で小さな成功体験を積んで、「ぽやん」から「覚醒したぽやん」(笑)へと成長した娘でしたが、学年が上がり学校でのさまざまな活動が忙しくなってくると、「時間が足りない」という悩みを抱えるようになりました。

地方公立塾なし娘の東大合格物語【5】習い事と家庭学習の両立。忙しい高学年






下校時間も遅くなりますし、週末は習い事があったりして、先生から出される宿題と、提出しなければならない家庭学習をこなすことだけで精一杯でした。

小学校時代の習い事は、3年生までは、お兄ちゃんと同じ曜日・同じ時間のものにしていました(これは、単純に、私が1人で2人を送迎しなければならなかったという理由からです)。
この頃はまだ、子ども達のやりたいことが定まっていなかったので、「学校生活が楽しくなりそうなもの」を習うことにしました。身体を動かすものとして「スイミング」、心を育てるものとして「習字」を、それぞれ週1回までと決めていました。

「学校生活が楽しくなりそうな習い事」というのは、学校で習うものを補って「自分はこれが得意かも」という自信を持たせられそうな習い事、ということです。
義務教育は9年間と長丁場なので、勉強や、学校で習う水泳や習字などの中に「得意」が増えれば、より楽しく学校に通えるのではないか?という考えから選びました。

「自己肯定感を育てる」「身体を強くする」「心を育てる」などの観点で選んだ習い事ですが、もうひとつ気を付けていたことは、「忙しくなりすぎないようにすること」です。
小さい頃は体が弱くて入院することもあった子ども達なので、忙しすぎて体調を崩すような暮らしにはしたくありませんでした。
私自身も、仕事に家事に送迎に・・・と、いつも時間に追われているとキーッとなってしまうので、子どもも親も、「家庭学習や習い事などのルーティンは持ちつつも、余白も残した安定感のある暮らし」を目指していました。

4年生以降の習い事は、子ども達がやりたいことをひとつずつ習っていいことにしましたが、学校生活もより忙しくなっていたので、スイミングと習字は目標の級に達したタイミングでやめることにしました。
息子は卓球、娘はバレエに興味を示したので、それぞれの教室を探してみたら、当然ですが、兄と妹で、別の曜日、別の時間帯、別の場所になりました。


試合や発表会の前になると練習日が増えたり遠くの会場になったりして、送迎する親も大変でしたが、宿題をやる時間すらなかなか取れなくなった子ども達も、大変だったと思います。習い事はそれぞれひとつずつが精一杯でしたね。

塾には行きませんでしたが、幼少期に始めた某通信教材は継続していました。でも、小学校高学年あたりから、時間がなくてまったく手をつけられなくなり、真面目な娘は、まったく取り組むことのできない通信教育の教材がどんどん届くことにストレスを感じて、「できないから、もうやめる!」
と言ったこともありました。

でも私は、毎月1回添削課題を出すことがひとつのペースメーカーにもなると思っていたので、
「テキストを全部やることを目指さなくていいから、毎月の添削課題だけ、続けてみたら?」
と提案し、毎月の添削課題に取り組める日を一緒に考えて、カレンダーを印をつけました。

カレンダーに印をつけたことで、「通信教育は、この日に添削課題をやるだけでいい」と気がラクになったのか、娘はその後「やめる」とは言わなくなり、その通信教育を、高校を卒業するまで続けました。
意識してそうしようと思っていたわけではありませんでしたが、子ども達が忙しすぎてパニックを起こしそうなときは、多すぎるタスクを整理してあげたり、リマインダーになってあげたりというようなことを、自然に私が担っていたということになりますね。
こうして振り返ってみると、我が家の習い事はそんなに多くはなかったと思います。

・やりたいことがでてくるまでは、学校生活で自己肯定感を持てそうなものを習う
・小さいうちは、身体を動かすものと心を育てるものをバランスよく経験させる
・やりたいことが出てきたら、自分のやりたいことをひとつずつやらせてみる
・忙しくて子どもがパニックになりそうな時は、タスクを整理するなどして気持ちをラクにしてあげる
・一度始めたことは、目標を達成するまで続けられるように協力する
というような観点でやってきました。

しかし、どの習い事にしても、我が家の子ども達は、その道でプロを目指すほどの才能や情熱はなさそうで(笑)、もしかしたら勉強がいちばん伸びるかも、と感じ始めてもいたので、習い事のために学習習慣を崩すことがないように、どうやったら両立できるかということを一緒に考えるようにしていました。最後は「やり切った」と納得してやめてほしかったですしね。
私の住む地域は、中学受験をするのはごく少数、という環境でしたが、一応、県内の公立中高一貫校も考えてはみました。
でも、兄のときにオープンスクールに行ってみて、遠くて通うのに時間がかかりすぎることや、うちの子ども達は塾に通ってハードな受験に挑むほどの準備が、精神的にも肉体的にもまだ整っていないと感じたことから、中学受験は見送りました。

そんなわけで、3年生の時の担任の先生との出会いが転機となり、コツコツと学習習慣を積み上げた小学校時代から、またまた大きな転機となる地元の公立中学校時代へと、歩みを進めるぽやんなのでした。

次の話>>

※ストーリーは実話を元にした創作マンガです。
[脚本]Maman [作画]dechi [編集・監修]ママ広場編集部

Maman
夫と大学生の息子・娘の4人家族。
学習教材制作業の傍ら、子どもの学習習慣の作り方や学習計画の立て方を伝えながら、スケジューリング(時間管理)とジャーナリング(書くこと)で幸せな親子を増やす発信を続けている。

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事