自分にだけ出されたイチゴに困惑するいとこ

お出かけから帰って来たミユキさんはお手伝いさんに言うかのように私に「お茶淹れて」と言いながら食卓にあるから揚げを見つけると、「普段食べられないお寿司とかにすればいいのに」と言いますが、かかるお金は、生活費から出すように義母に言われているため、ミユキさんが来るたびに赤字になる私としては、よけいな発言でしかありませんでした。
ミコトくんは自分の前だけに置かれた山積みのから揚げをイロハにも分けてくれたり、義母が「イロハちゃんが部屋に戻ったら食べましょう」と意地悪なことを言って出さないイチゴも「一緒に食べよう」と誘ってくれたり、とても優しくていい子です。ミユキさんのことばにも「今日はから揚げが良かった」とだけ言って、イロハに「あっちで絵を描こう」と誘ってくれるのでした。
絵の話題で思い出したのか、ミコトくんが絵のコンクールで賞をとったとミユキさんが義母に報告しました。

義母は「えっすごーい!!」と目を丸くして大喜び。「ミコトくん、才能あるんじゃない?小学校のテストもいつもいい点取ってくるもんね~、いつも頑張ってるよね~」と褒めちぎりました。そして「じゃ、おばあちゃんご褒美あげなきゃ~!」と嬉しそうい言いました。

ミユキさんも「ミコトよかったじゃ~ん、ご褒美だって。」と嬉しそう。でも私は2人の会話を聞いて内心穏やかではありませんでした。だって、うちのイロハがテストでいい点取っても、学校で症状をもらってきても、ご褒美とかくれたことないのに!?

ミユキさんが「今日は泊っていってもいいかな~」という、義母は嬉しそう。いつものことだけれど、そうなると「座敷にお布団とか準備してもらえる?」と、やらされるのは私。ミユキさんも「よろしく~」と言って1ミリも動こうとしません。義母に「イロハちゃんもお手伝いしたら~」と言われたイロハが来てくれました。

私とイロハが座敷へ向かったのを見届けた義母に「さてとっ!今のうちにイチゴ食べちゃおうか~。」と言われたミコトくんはビックリ。「えっイロハちゃんと一緒に食べる約束したんだよ?」と義母に説明しました。それでも義母は「いいのよ子どもは気を使わなくて!ミコトくんが食べればいいの!」と、どうしてもイロハにイチゴを食べさせたくないようでした。
5年生ですから、イロハちゃんだって義母にされていることが分かっていますよね。ミコトくんの公平な態度が救いです。
※ストーリーは実体験を元にフィクションを加えた創作漫画です。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。
原案:ママ広場編集部 脚本:のきわだ 編集:石野スズ
作画:ねむりひつじ
男の子ママ。面白かったり可愛かったなぁと思った子どもの様子をノリと勢いで描いています。
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