夜間授乳の時に他の赤ちゃんたちの泣き声を聞き、しおさんは自分の赤ちゃんは産後三日目に入る深夜にうんちが出て泣いて以来、とても静かなことに気付きました。ただ寝ては起き、静かにミルクを飲む赤ちゃん。睡眠不足と痛みで辛いしおさんでしたが、ミルクを飲む赤ちゃんと過ごす時間は幸せでした。ただ、あまりにもお尻が痛いので痛み止めをお願いすると、助産師さんに薬の減りが早いことに驚かれてしまいました。
出産よりも産後が辛い。[30]~入院編~
痔の痛みに耐えきれずナースステーションへ痛み止めの薬をお願いに行ったしおさんでしたが、処方した薬の減りの早さに看護師さんに驚かれてしまい、座薬の入れ方を指導されたり、突如現れたり院長先生に「入れてあげようか?」と言われたりでそそくさと部屋へ逃げ帰ったのでした。
「尻のアレを人の手で押し込まれるなんてゴメンだ・・・!」
痛みに耐えながらの赤ちゃんのお世話でもう限界に達し、痔の痛みを恨みつつ、たまらずベッドにどさりと倒れ込んでしまいました。
「こいつさえいなければ入院生活どれだけ楽だったか・・・」
誰かに頼ることなくひとりお世話を頑張って無茶をしてしまっていたしおさんです。
しおさんは入院生活中、授乳以外で赤ちゃんを抱くことはありませんでした。
正確には抱っこができなかったのです。
赤ちゃんはというと、全く泣かないで、寝床に置けば静かに夜も眠ってくれました。
もしかしたら痛みや睡眠不足でボロボロな状態のしおさんを察していたのかもしれないと思うしおさんです。
赤ちゃんは静かでも、お世話を休むことはできませんし、それにともなってしおさんの身体も休めることはできません。
夜中に赤ちゃんがうんちをしているのでオムツを替えるのにも、寝床も服も汚して全替え、そのために授乳室に取りに行かなければならないなどもたもたしてしまう時などには、落ち込むこともありました。
それでも辛い入院生活にも終わりがない訳ではありません。あと一日で赤ちゃんと一緒に家帰れるのです。「明日で最後!」と自分を励まし奮い立たせた三日目の夜明けでした。
けれど、最後の試練が残っていることをまだこの時のしおさんは知らないのです・・・。
[31]に続きます。
しお
令和4年10月長女出産。
0歳児はじめての育児にゆるーく奮闘中です。
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あと1日!明日になれば!と自分を励ましながら過ごされていたのですね。もっとたくさん抱っこしたり話しかけたりして赤ちゃんと過ごしたかったのにお世話の時だけの抱っこ、涙が出てしまう気持ちがつたわります!
[ママ広場編集部]