初恋の人のために、苦労して入った会社も退職


久しぶりの義実家帰省。いつもよりよそよそしい義両親に違和感を覚えながらも、普段通りに振る舞う私。ところが、キッチンにお茶を入れにいった時、思いがけず義母と正志の会話が耳に入ります。「そんな、離婚だなんて・・・」その言葉を聞いた瞬間、正志は妻である私に何も話さないまま、たったひとりで離婚を決断したのだと理解しました。
「もう決めたから!俺は・・・」手の震えを抑えきれなかった私は、正志が言い切る前に、持っていたお盆を床に落としてしまいました。ガシャンとコップの割れる音が、家中に響き渡ります。

その物音に気づいたのか、義母が慌てて駆け寄ってきました。手を震わせて立ち尽くす私を見た義母は、「りっ・・・理恵ちゃん!」と顔を真っ青にして私の名前を呼びます。しかし正志は、気遣うそぶりなど一切見せず、ただ黙ってじっと私を見つめていました。

「離婚って・・・何の話ですか?」私はワナワナと震えながら、そう問いかけます。すると義母は、ひどく驚いた様子で正志の方を向き、「えっ、どういうこと?理恵ちゃんと、ちゃんと話してないの?」と詰め寄りました。

正志は深くため息をつくと、「親父が戻ってからの方がいいかなって思ったけど、リマがいない方がいいか」そう言って、まっすぐ私の目を見ました。そして「お袋が言った通りだよ、俺は聡子を支えたいんだ。理恵、離婚しよう」と言い放ったのです。

以前、正志に聡子さんへの気持ちを問いただした時から、覚悟はしていたはずでした。それでも、いざ面と向かって離婚を突きつけられると、やっぱり動揺してしまいます。私が答えを先延ばしにしている間に、正志は自分の中ですべてを整理し、私たちと家族ではなくなる覚悟をすでに決めていたのです。

正志は、言葉を失って黙り込む私の目をまっすぐ見つめながら、「理恵には悪いと思う、でも決めたんだ。俺は地元に戻って聡子を支えるって」と静かに告げました。その目から揺るぎない決意を感じます。私の知っている正志は、もうそこにはいませんでした。

「もう会社にも退職届を出してきた、今月末に退職するから」淡々と話す正志。その言葉に、私と義母は思わず声を上げます。「たっ、退職届!?本気なの?」「仕事をやめる!?正志、本当に理恵ちゃんと何も話してないの!?」苦労して入った会社でさえ、聡子さんのためならあっさり手放せてしまうなんて・・・。

「お義母さんはこのことはいつ・・・?」私がそう尋ねると、義母は「昨日、正志から電話で・・・突然すぎて驚いていたけど、今日会ってみたら理恵ちゃんもリマもいつもと変わらないし・・・」と応えました。
誰にも相談することなく、すべてを自分ひとりの判断で決めてしまった正志さん。その行動力には驚かされますが、果たして聡子さんのためだけに、これまで積み上げてきたものをこんなにも簡単に手放してしまって大丈夫なのでしょうか。
※ストーリーはフィクションです。 登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。 創作漫画としてお楽しみください。
原案:ママ広場編集部 脚本:船井秋 編集:石野スズ
作画:dechi
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身勝手極まりない無責任男の末路が楽しみだね。家族を裏切りツケはでかいぞ❗️友人達からも敬遠されそう、両親からも信頼失う。実の娘からも軽蔑される。全財産を妻子に渡せよ❗️初恋に振り回されて破滅かなあ❗️
この作品は去年このサイトで連載していた作品だね。再掲載とかするんだね。でも結末を知らなかったので助かる。
しかし恋は盲目だね。奥さんと娘さんがかわいそうだ。そんなに聡子さんを想っていたのなら、結婚せずにずっと独身でいたら良かったのに。