人事部長も、私の態度に納得している様子

面談後の展開は早く、義博さんは最終的に自主退職することに。小池さんも退職して実家に連れ戻されました。社長の身内で社内のホープでもあった義博さんと、営業部のマドンナ・小池さんの不倫、さらに経費の横領まで発覚し、社内を騒然とさせる事件となりました。私への処分は、厳重注意のみという軽いものに。人事部長と会社が、これまでの功績を認め、更生の道を残してくれたことに、私は思わず涙をこぼしました。
栄子さんの探偵も見過ごしていたように、社内に私と義博さんの関係に気付いている人はおらず、私はこれまでと変わらず仕事を続けることができています。申し訳なさで消えたくなる時もあるけど、人事部長の言葉通り、今は仕事で返していきたい、と考えていました。

「早川課長、この顧客からのクレームの件で・・・」「課長、この見積もりなんですけど・・・」「ちょっと見せて」仕事に邁進する私を、少し離れたところから人事部長と山田くんが見つめています。

「早川課長、大丈夫そうですね」山田さんの言葉に、部長はこくりと頷きました。

その晩、私は栄子さんへ会社での顛末の報告を入れました。「社内のことは、落ち着きました」と言えば、『そうみたいねぇ。伯父から聞いたわ』と返事が返ってきます。私は思い切って「私の処分、すごく軽かったんです。栄子さん、もしかして・・・」と聞きました。すると『・・・私は知らないわ』とはぐらかされます。

『こっちは離婚の最終段階。でも、顔も見たくないし、水野には出て行ってもらったわ』と告げる栄子さんに、「そうなんですね」と相槌を打ちます。すると、『生活費もちょびっと握らせたし、大丈夫だとは思うけど・・・里穂さんも一応気を付けてね』と言われました。ですが、ここには来ないと思います。私は『仕事上の便利な女』という存在でしたし。
会社では里穂さんに起きたことを誰にも気づかれずに、日々の業務を送ることができているようです。栄子さんの態度からすると、もしかすると彼女からも根回しがあったのかもしれませんね。
※ストーリーはフィクションです。登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。創作漫画としてお楽しみください。
原案:ママ広場編集部 脚本:船井秋 編集:石野スズ
作画:ねむりひつじ
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