[34]私の居場所を奪った女|妻のために真実を追求したい夫が向かった家に疑惑の妻子持ち男が現われた

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前回のお話

ワタルは高校の同級生シズクと結婚して小学生の娘ミズキと3人で地元で暮らしていました。卒業以来久しぶりに地元にカエデが帰ったと嬉しそうに話すシズク。高校時代、実はカエデのことが好きだったけれど気持ちを伝えられなかったワタルは、カエデがショウマと付き合い始めたことで諦めた過去がありましたが。またカエデも本当はワタルのことが好きでしたが、ワタルに近づくなという嫌がらせの手紙が届くようになり、さらに妹のサクラが不審なケガをしたことでワタルとは距離を置くようになっている間に、ワタルはシズクと付き合い始めたと思って諦めていました。ところがそれはお互いの誤解で、実は両片想いのワタルとカエデの間を取り持つふりをしながらワタルと一緒にいるようになったシズクの嘘が原因でした。ショウマとサクラはシズクを疑っていましたが、真相は分からぬまま卒業したのです。ワタルはショウマがサクラと結婚していることも知りませんでした。カエデは高校時代の疑いを完全に消し去れませんでしたが、娘アカリがシズクの娘ミズキと仲が良くて関係を断つこともできず、誕生日会に呼ばれました。何事もなく帰って来たカエデでしたが、シズクの家では洗面所の観葉植物が何者かによって洗濯機の中にばらまかれる事件が起きていて、洗面所から出てきたカエデを見たワタルはまさかと主ながらもカエデを疑い、シズクのためにもカエデにハッキリ聞いてみようと思いました。

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なぜここにいる?お互いの存在に驚き

娘ミズキの誕生日会の後、洗面所に置いてあった観葉植物の土が洗濯機の中にばらまかれてしまっていた事件。ワタルはちょうど洗面所から出てきたカエデと会っていたので、まさかとは思いつつもモヤモヤとしていました。シズクは高校のときもカエデの代わりに嫌がらせの手紙を受けるようにわざといつもワタルと一緒にいて付き合っているという噂を流そうと提案したし、カエデと再会してからも嬉しそうなのに、なぜ?とワタルは妻のことを本気で信じていました。シズクのためにもカエデに直接聞いてみた方がいいか悩み、数日後、とうとうカエデの家の前まで来てしまいました。連絡もせず来てしまい、躊躇してまた考え込んでしまったワタル。

家の前で出直そうかどうしようかと迷ってウロウロしていると、帰宅したショウマが現われました。「何やってんの?」声をかけられ心底驚いたワタル。

カエデの妹サクラとショウマが高校の頃から付き合い、今は結婚していることを未だに知らないワタルは「ショウマ!?び、びっくりさせるなよ!」と大きな声が出てしまいました。「いや、それこっちのセリフだし。・・・で、何やってんの?」とショウマは冷静です。ワタルはそんなショウマになぜここにいるのか問いただそうとしました。「まさかカエデに会いに・・・」同窓会の帰り、カエデと同じタクシーに乗り込んで帰って行くのを見送りながら、シズクが「ショウマ、愛妻家って言われてるけどまだカエデのこと忘れられないのかな」とつぶやいたのを、ワタルは隣で聞いていました。

ショウマは無言でカエデの家のインターホンを鳴らしました。少し前までそうしようかとずっと悩んでいたことをショウマがサラリとやってのけて慌てるワタル。「え!?いや、ちょっと待っ・・・」言いかけたタイミングで、可愛らしい女の子が「パパ!おかえり!」と顔を出しました。その瞬間「ただいま~ナズナ」と、クールなショウマの顔がゆるみました。

そしてショウマは振り返ると、「ワタルも入る?」と誘いました。ワタルが驚いて声にならなかったのは言うまでもありません。

高校の時から、カエデのことを思って嫌がらせを代わりに受けたり、再開してからも嬉しそうなシズクのことを信じて、シズクのためにも洗濯機の中に観葉植物をバラまいたのがカエデなのかどうか本人にきちんと聞きたいワタル。「シズクには秘密にして」とカエデに条件を出されて連絡先を交換していましたが、電話ではなく直接会いに来たところにワタルの性格が現われていますね。

※ストーリーはフィクションです。 登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。 創作漫画としてお楽しみください。

原案:ママ広場編集部 脚本:のきわだ 編集:石野スズ
作画:マキノ
元気姉弟を子育て中の主婦。
SNSで育児絵日記を描いています。

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